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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜白猫と黒蝶の即興曲〜
交わらない点:Point before#4
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実な後悔だけよ。言うて置くが、これは別に決めつけではないぞぃ?」

「要するに、罪は罪、そして罪にゃ罰ってワケだ。どんだけ言い繕っても、どんだけ誤魔化しても、現行の法律ではそれを完全にチャラにはできない。一回でも何かやらかしゃ、経歴にそれが一生残る。それが嫌なら国家に属するな。そん代わり、それまでテメェが不当な抑圧と享受し続けていた平和と治安が剥ぎ取られて、自由っていう名の弱肉強食の世界にご招待されるがな?それが現実ってもんだ」

「ぶつかるのも確かに手の一つ。じゃが、儂としてはそんな輩にこれ以上関わる意味が見出せんな。時間の無駄以上に手間の無駄じゃ、労力に見合う何かがあるとは到底思えん」

「でも、彼にだって理由が――――!」

「理由が結果に還元される場合、それは往々にして感情論や倫理じゃ。その場限りの安く、薄っぺらい同情や時代でころころ変わる世論を人生の天秤に乗せるのは感心せんなぁ」

そこまで言い切り、打って変わり老人は韜晦した人懐っこい好々爺然とした笑みを浮かべた。

「――――と、ここまでが《赤の他人》の率直な意見じゃ」

そこまでの厳しい言葉の積み重ねで若干強張っていた少女の表情は、肩透かしを食らったように呆気にとられた。

それを眺めながら、口の中で含み笑いをするシゲさん。それを見てさらに苦笑の形に口端を歪ませてテオドラは首に手を当てる。

「ま、主観的な意見じゃお眼鏡が曇りやすいってヤツだよ。客観的な視点ってのは常に一定数必要なの。感情的に動いて成功するのは運任せが強いからな」

そのまま首を押し、骨を歯車のようにゴキゴキやってるノームの女性を放っておいて、老人はある種子供のようなキラキラした瞳をこちらへ向ける。

「論議において一番強い武器は正直と正論じゃ。なぜならそれは論破されないということと、それと相反する論には必ずどこかに綻びや嘘、虚実が混ざっているからじゃ」

例えば、『サンタはいない』という現実論に対し、『サンタはいる』という理想論は絶対に勝てない。

プレゼントの指紋や監視カメラ映像を始めとして、一晩で世界中の住居に同時多発的に侵入する怪人という図を、数々の科学的な論拠をもとに崩しにかかれる『いない』派に対し、『いる派』は最終的に科学は万能じゃないなどといった観念論、または指紋などの物的証拠が細工されたものなどという陰謀論にしか活路を見出せなくなるからだ。

そしてこういう論拠は、えてして嘘を嘘で塗り固めているような、お粗末な結末を迎える。

「だがその最強の武器の中に誠実が入っていないことから分かる通り、現実論は所詮理論武装に過ぎん。人の心をまったく考えていないんじゃよ。……まぁそういう胡乱なモノに左右されないよう切り取ったのが現実論なんじゃがな。しかし、理想論をま
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