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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
異伝〜終焉に諍う英雄達の来訪〜最終話
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である自分がメンフィル帝国の大貴族である”シュバルツァー公爵家”の当主に就任する予定のリィン君の序列の低い側室として結婚する事で、エレボニア側のカイエン公爵家を含めたエレボニアの貴族達はメンフィル帝国に対して野心を抱いていない事を印象付けさせると共に、1年半前の内戦や”七日戦役”の件に対する”謝罪”や”誠意”を示した事になるでしょう?」

「ついでに言えばカイエン公爵家の当主と結婚する事で、エレボニアの貴族達を纏めているエレボニア側のカイエン公爵家と直接の繋がりができる事で新興の大貴族になったシュバルツァー公爵家にとっても様々なメリットがある上、野心がないリィンが伴侶なら、カイエン公爵家側の跡継ぎや伴侶側――――要するにシュバルツァー家による政治介入の問題も発生しない可能性が非常に高いと考えられる。後は既にリィンに嫁いだアルフィン皇女よりも低い序列でリィンと結婚する事で、エレボニア皇家に対しても配慮をしたと見られるメリットもある。」

「………恐らく、御二方の推測通りと思われます。ミルディーヌの手紙にもリィンさんの”10番目の妻”になる事を目指しているとわざわざ目指している序列まで書いてありましたし………」

「………話を聞く限り、その公女ミルディーヌという人物は相当狡猾な人物のようですね。」

「そうね……ずる賢いというか腹黒いというか………しかも自分の目的の為に教官に言い寄ろうとしている所とかも含めてあんたみたいな性格の人物よね、その公女は。」

(みたいじゃなくて、”ミュゼ自身が公女ミルディーヌ”だと思うのだが………)

「まあ……私が”ずる賢い”やら”腹黒い”やら、ユウナさんったら、酷いですわ。政略の為に教官と結婚するつもりでいるミルディーヌ様と違い、私の教官への想いは一人の乙女として教官と結ばれたい純粋な恋心だというのに。シクシク………」

ルイーネやヴァイス、ユーディットの話を聞いてアルティナと共にジト目になったユウナがミュゼに視線を向けている中クルトは心の中で疲れた表情で指摘し、ミュゼはわざとらしく泣き真似をして答えてその場にいる全員を脱力させた。



「……………公女ミルディーヌとリィンの結婚の件は一端置いておくとしても、公女側の貴族派がリーゼロッテ皇女の後ろ盾として有力な候補である事は理解した。”巨イナル黄昏”阻止後のエレボニアの件については後で話し合うとして、まずはウィル達やセリカ達にも協力の要請をする必要があるな。」

「ああ。”巨イナル黄昏”阻止の為には特にセリカの協力は必須だろうし、世界は超えてまでゼムリア大陸の危機を伝えてくれた並行世界の新Z組を元の世界に帰してやる為にも”工匠に不可能は無い”という諺の第一人者であるウィルの協力も必須だろうしな。―――――エリィ、お前は機会を見てロイド達
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