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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
異伝〜終焉に諍う英雄達の来訪〜最終話
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「”公女”って事は性別は当然女の子って事だから………\組の女子の中にいるって事になるのよね、そのミルディーヌって人は………一体誰なのかしら……?」

「(カイエン公爵家………ラマール州の貴族………祖父母の下で育てられている………聖アストライア女学院出身…………―――!まさかとは思うが………)………………」

「ふふっ、その様子ですとクルトさんは私にミルディーヌ様の事で他に何か聞きたい事があるのでしょうか?」

リウイとユーディットの説明にアルティナとユウナが考え込んでいる中ある仮説が頭に思い浮かんだクルトは真剣な表情でミュゼを見つめ、見つめられたミュゼは静かな笑みを浮かべてクルトに問いかけた。

「……………いや、何でもない。」

「それで?話を戻すが、そのミルディーヌとやらを新たな貴族派の旗印にしている連中をリーゼロッテ皇女の後ろ盾に推薦するという事は、そのミルディーヌ自身はアルノール皇家に対する忠誠が篤いのか?」

クルトがミュゼの問いかけに静かな表情で答えを誤魔化した後ヴァイスはユーディットに問いかけた。



「いえ、そう言う訳ではありません。ただ、昔から頭が回る上要領も良くて自身がカイエン公爵家当主の地位を巡っての政争に巻き込まれる事を嫌い、また父自身も自分の地位を脅かす可能性があるあの娘を滅多に社交界等に招待しなかった為私達とも疎遠で会う機会はせいぜい年始のカイエン公爵家主催のパーティーくらいだったのですが………最近、そのミルディーヌからバラッド侯を退けてエレボニア側の次期カイエン公爵になる為に、私達にも協力して欲しいという内容の手紙が来ていて、実は今日の定期報告で、その件も説明してどう対処すべきか陛下達にご相談するつもりだったのです。」

「あら、そうだったの。それにしてもカイエン元公爵の直系の娘でありながら”成りあがり”で皇帝になったヴァイスさん―――――”平民”の側室になった事や幾ら実家を守る為とはいえクロスベル帝国の貴族になった事で一部のエレボニア帝国貴族から嫌われている”クロスベル側のカイエン公爵家”である貴女達に協力を頼むという事は………クロスベル側の元エレボニア貴族達を纏めている貴女達と協力関係になる事で険悪な関係になりつつあるクロスベルとエレボニアの関係を和解させて、エレボニア・クロスベル間の経済取引を良好な関係へと発展させる目的の為に貴女達にも協力を持ちかけたという所かしら?」

「ええ、恐らくは。――――加えて、メンフィル帝国との関係も良好にする事も目的にしているようなんです。」

「何?公女ミルディーヌはどのような方法で、メンフィル(俺達)との関係まで良好にするつもりなんだ?」

自分の話を聞いて推測をしたルイーネの言葉に頷いたユーディットはモニターに映るリウイに視線を向
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