リアスの心象
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視した差が存在している。
リアスを通してマリーを見ていたのは事実であり、ウィスは気付けば彼女に手を貸していた。
そう、ウィスはリアスをどうしてもほっとけなかったのだ。
しかも聞くところによると此度の政略結婚は酒の勢いが発端らしい。
酔いながら政略結婚を申し立ててしまったのだと。
開いた口が塞がらないとは正にこのこと。
久しぶりにキレてしまいそうであった。
もう三代勢力は冗談抜きで滅ぼそうかと一考した程である。
「だからリアスは自身の夢を叶えるべくただひたすら前を突っ走ればいいんですよ。私がこの10日間の間にリアス達をライザーとも渡り合える力をつけさせますから。」
ウィスは優し気にリアスの手触りの良い髪を撫でる。
ウィスがリアスを通して見ているのはマリーかリアスか。
その真偽はウィスにしか分からない。
「…子供扱いしないで、ウィス。」
むくれ、ついウィスから顔を逸らしてしまうリアス。
「私にとってリアス達は全員子供ですよ。見た目に騙されているかもしれませんが。」
実質、ウィスの実年齢は軽く数千歳を超えている。
「そんなに気負う必要はないんですよ。あ、勝っちゃた、みたいな感じで良いんです。」
「軽いわね。」
そんなウィスの非常に軽い言葉でどこか憑き物が落ちた様子でリアスはふわりと笑った。
「く…ぅうぅぅ…っ!絶対に皆の足手まといにならないっ…!」
ウィスとリアスが2人で言葉を交わすなか唯一人一誠は修行に取り組んでいた。
汗を大量にかきながらも一誠は重力が数倍となった修行場の地面を踏みしめる。
尊敬するリアス部長のため、そして自分達の修行を真剣に見てくれるウィスの期待に応えるために。
その後もリアス達はウィスの過酷な修行に取り組み、幾度も生と死の狭間を垣間見ながらも自身の限界に挑み続けた。
─こうしてリアス達は運命の10日目を迎えることになる─
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