リアスの心象
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アスの人生を、未来を踏みにじっていい理由にはならないと私は思います。」
そうだ。いくら種の存続のためだからと言って一人の少女の人生を踏み躙っていいはずがない。
それが悪魔社会にて権力を有する代償に貴族であるリアスが背負うべき義務なのだとしても。
「自分をリアスという個人として愛しているくれる人と結婚したい、いいんじゃないですか?」
ウィスはリアスの小さな夢を肯定する。
「この際はっきり言っておきますが私は悪魔が存続しようが、滅亡しようが別に構いません。悪魔の駒によって悪魔の数は増えているのかもしれませんがそれ以上に多くの問題を生み出しているのも事実ですからね。」
そう、悪魔社会の未来を考慮した政略結婚などウィスにとっては初めからどうでもいいことだ。
純血悪魔の悪魔の子孫を残すため?
悪魔の未来のために?
先の三大勢力の対戦の傷跡を少しでも無くすため?
くだらない。
実にどうでもいい。
「世界に不変なものなど存在せず、万物のあらゆるものはいずれ死を迎えるのが定めです。だというのに悪魔の駒だけに飽き足らず、純潔悪魔であるリアス達本人の意思を無視してまで種の存続を望むのは傲慢だと思いませんか?」
そんなものは老害共が勝手にやっていればいい。
そんな下らない悪魔社会の未来のために一人の少女の未来を奪うことを許容するつもりは毛頭ない。
「リアスを縛りつける悪魔社会という名の鎖を私が破壊しても構わないんですよ?」
冥界などウィスにかかれば即刻更地にすることも可能だ。
「リアスが望むならば天使も、堕天使陣営も、そして人外の全ても私は滅ぼしましょう。なんなら地球そのものさえも…」
そうすればもうリアスを縛る鎖は何もない。
文字通りリアスは自由の身となるのだ。
本来ならばウィスがここまでリアスに肩入れする必要はない。
だがウィスにはどうしてもリアスを助けたい理由があった。
本当に些細で、誰にも想像できないような理由が。
そう、リアスは彼女に似ていた。
幼少時に突如アニムスフィア家当主の家督を引き継いだオルガマリー・アニムスフィアに。
名家の跡取りとして自らを律し、気高くあろうしていたマリー。
同じくグレモリー家の跡取りとして日々奮闘するリアス。
自身を見下している周囲に認めてもらうべく奮闘していたマリー。
魔王という優秀な兄と比較されながらも必死に己の夢を叶えようとしているリアス。
無論、全てが似通っているわけではない。
身長はリアスの方が上であるし、2人の髪は全く異なる色だ。
特に身体の胸部に至っては年齢差を無
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