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魔法科高校の劣等生 〜極炎の紅姫〜
襲撃その後
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、身長も殆ど同じように見えた。

「私たちを、滅ぼしに……くそっ!」

漆黒の髪に紅色の瞳を持ったまだ若い男性が、側に立つ美しい女性と、その女性にしがみつく二人の少女を庇うように立った。

「魔法は、使わせない」

黒ずくめの侵入者がそう言った途端、不快なノイズが響き渡る。

「父さま! 母さま!」
「怖い!」
「……!」
「これは……キャストジャミング!」

男性と女性は不快感に顔を歪め、幼い少女たちは恐怖に顔を歪める。

「死ね」

静かで短いが、絶対の力を持った声が聞こえ、ノイズを掻き消すかのように、男性の絶叫が響き渡る。

紅輝(こうき)さんっ!」
「父さま!」
「いやぁっ!」

残された三人が叫ぶ。
しかしすぐに、また二つの絶叫が響いた。

「母さまぁっ!! 伊紅(いく)!!」

父親と、母親と、妹の血を被り、その死体の後ろで悲鳴をあげる少女。

「お前が、最後だ」

黒ずくめの一人が血を纏った剣を振りかぶった。
しかし、再度血が流れることはなかった。

「ああああぁぁぁぁぁ!!!」

突如、キャストジャミングのノイズが掻き消され、世界が紅に染められた………。
??????
「っっ!!」

小さく悲鳴をあげながら、ベッドを飛び起きた。
心臓が激しく波打ち、呼吸が荒い。

「なんで……」

軍に特尉として入ってから一度も見ていなかった悪夢を見て、少女は激しく動揺していた。
しかし、『なんで』と言いながらも、その理由はわかっている。
あんなことを聞かれたからだ。

−−君は、復讐を望んでいるかい?−−

その言葉は、今まで必死に目を背けて来たことに嫌でも向き合わせられた。

−−過去を変えることはできない−−

それがわかっていたから、復讐者の情報を彼女はは拒んだ。
しかし、彼女は自分の本心がわからなかった。
復讐など無意味なこと、ずっとそう言い聞かせて来たのに、復讐者の情報が手に入ると聞き、彼女は無意識尋ねていた。

−−わたしにその情報を教えてくれますか?−−

本当に復讐を望んでいなかったら、こんなことは言わない。

「たす、けて……」

顔を半分手で覆いながら、無意識にこう呟く。

夢で見たこと。あれは記憶だ。家族と過ごした最後の記憶。
しかし憶えているのは、夢で見たところまでだった。
最後の最後に残っているのは、視界を染め上げる(くれない)
ただ、それだけ。
次に目が覚めたのは、病院のベッドの上だった。

「だれか、助けて……。達也……!」

暗い部屋、ベッドの上で、少女−−−深紅は小さく涙をこぼした。
??????
時が経ち、五月になった。
沙耶香も退院し、深紅たちは完
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