修行とはこういうものを言うのだ
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ーシアの姿はない。
彼女は今ウィスが創作した重力室にて2倍の重力に抗いながら、鍛錬に勤しんでいることであろう。
彼女の神器の癒しの能力が優れているのは紛れもない事実であるが、彼女の身体能力は悪魔の恩恵を受けているとはいえそう高くはない。
レーティングゲームでは最悪自身の身は自分で守れるレベルにまでこの修行期間で至らさなければならない。
重力室での鍛錬の疲労は全てウィスが杖を一振りすることで即座に回復させる。その後は彼女の神器の能力のレベルを上げる修行を行わせている。
これが一誠とアーシアのここ5日間の2人の修行のスケジュールである。
「それでは皆さん、次はこの星の周囲が修行場所です。前に進むにつれて重力が徐々に上がっていく仕組みとなっています。」
リアス達のこの星の周囲は全てウィスの手により特殊な環境へと変貌を遂げていた。
足を進める程に重力が2倍、3倍、4倍、そして最高5倍の重力へと設定されているのである。
無論、リアス達の現状の状態を吟味した上での重力値であるが。
「そのままこの星を一周走ってください。」
そしてウィスの口から紡ぎ出される無理難題。
満身創痍の状態のリアス達にはキツ過ぎる要求だ。
だが取り組まないわけにはいかない。
これも全て自分達のため、そしてライザーとのレーティングゲームに勝利するための修行だ。
ならばこの無理難題も突破してみせようではないか。
ウィスの指示に従いリアス達はその疲労困憊の身を動かす。
「この重力で……!?」
「体が重くて思い通りに動け…ないっ!?」
「くっ…ぅうぅ……!」
「くぅうぅぅっ……!」
だがリアス達の足取りはとても遅く、緩慢なものであった。
どうやら気持ちに反して体が付いて行っていないようだ。
当然だ、彼女達はウィスの先程までの度重なる過酷な修行にて既にへとへとであったのだから。
「ほらほら、走らないと道が無くなってしまいますよ?」
「嘘……!?」
「重い……!」
「そ…そんな…!?」
「く…ぁあぁぁっ!」
ウィスの言葉と共に足元の紫の結晶が消失されていく。
「道から落ちてしまうと異次元に放り出されて、二度と帰って来れなくなりますよ?」
「そんなっ!?」
「み……道が!?」
そう、この場から落ちてしまうと二度と戻ってくることはできない。
正に命懸けの修行である。
「ちょっとペースが早過ぎますかね?」
リアス達の後方の足場は瞬く間に消え、異空間がその姿を現している。
ウィスは宙に浮遊した状態で実に呑気なことを述べていた。
「くっ、体が重い……!」
「まさかこれ程とは……!」
「くっ……!」
「
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