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天体の観測者 - 凍結 -
修行とはこういうものを言うのだ
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 見れば既に2人は汗だくの状態であり、疲労困憊の様子だ。

 だが2人の必死の猛攻はウィスに掠りもしない。
 終始ウィスは瞳を閉じた状態にて木場と小猫の猛攻に対処しているのだ。

「喰らいなさい!」
「雷光よ!」

 そんなウィスに上空から攻撃するはリアスと朱乃の2人。
 彼女達は今や魔方陣を使用せずに魔力と光力の使用を可能としていた。
 以前のリアスと朱乃では不可能であった魔方陣を介しない大規模な魔力と光力の発動を可能としているのだ。

 これも全てウィスのスパルタの修行の恩恵である。

 彼女達からも木場と小猫の2人と同様にウィスへの攻撃に一切の容赦も感じられなかった。

「ほい。」

 だがウィスは軽くデコピンするだけで彼女達の攻撃を掻き消す。

「嘘っ!?」
「くっ…!流石ですわね…!?」

 リアスは予想外のウィスの対処の仕方に驚嘆する他ない。
 対する朱乃はリアス程ではないがウィスの圧倒的な力に驚いていた。

 見れば彼女達も汗だくの状態である。
 無理もない。
 リアスと朱乃の2人は今日の修行が開始されて以降ずっとウィスに対して力を行使し続けていたのだから。

 既に彼女達も限界の一歩手前。
 リアスと朱乃の2人は手を大きく震えさせ、肩を大きく上下させ、視界を曇らせていた。
 最早彼女達の目にはウィスの姿は霞んで見えている。

『……!?』

 次の瞬間、木場と小猫の2人と遭対していたウィスの姿が掻き消える。

 彼女達の背後へと高速移動したウィスはリアスと朱乃の首へと手刀を落とした。
 軽く一振り、それだけで彼女達の意識は昏睡する。

「部長、朱乃さん!?」
「くっ…!全く見えなかった……!」 

 リアスと朱乃の2人を両腕に抱え、ウィスは木場と小猫の前へと現れた。
 木場と小猫は再びウィスへと重い身体を引きずり、ウィスへと突貫する。

 身体は既に満身創痍の状態。
 だがそれでも2人はウィスへと突撃する。
 自身の限界を越えて。

「はぁっ!」
「シッ!」







「はい、ストップ、ストップ。」

 だがそんな2人の決死の攻撃はいとも簡単にウィスに受け止められていた。
 見れば左手の親指と人差し指を前へと突き出しているウィスの姿が。

 その様子からは全くもって自分達の攻撃が効いた様子は見受けられない。
 ウィスは変わらず朗らかな笑みを浮かべている。

 必死の思いを込めて放った自分達の渾身の一撃が指一本で受け止められたことに軽く自信喪失仕掛ける木場と小猫の2人。



 お願いだからウィスさん、少しは手加減してあげて。



「お2人とも以前と比べると良くなりましたがそれでも動きがま
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