第五十九話
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る。榛名、古鷹、弥生、春雨が一班。山城、加古、不知火、夕立が二班。瑞鳳、阿武隈、若葉、木曾が三班。祥鳳、五十鈴、文月、僕が四班だ。」
拓海は班分けを言った後で、それぞれの班の担当箇所を言っていった。俺達三班は一階を担当することになった。
「あと、三班は一六○○になったら別任務に当たってくれ。」
「ん、了解。」
だから少し楽な所を担当することになったのか。しかし、三時間で晩飯作れと…………。まぁ、人手はあるわけだし、なんとかなるか。
「では、一回解散!」
拓海はそう言うと、会議室の外に出ていった。
「…………あのー、取りあえず自己紹介してもらっても良いですか……?」
春雨は皆の方を向くと、恐る恐る尋ねてみていた。まぁ、確かにそうだ。ここに誰が居るのかはさっきの班分けで分かったが、誰が誰かは分からない。あ、阿武隈だけは分かるか。
その阿武隈は、ボロボロ泣いていた。
驚いた表情のまま、涙をボロボロ流していた。
「…………初めて、褒められた…………。」
阿武隈がそう言うと、隣の軽巡洋艦…………恐らく、五十鈴?が、慰めていた。
「…………木曾さん。」
すると、小声で春雨が話し掛けてきた。
「これ、明らかに異常ですよね?」
「あぁ。一体何があったのやら…………。」
俺も小声で返す。さっきから拓海に対しての態度がおかしすぎる。
敬うというより、恐れてるような感じだ。
「…………まぁ幸い、春雨と夕立は警戒されてなさそうだから、どうにかしてもらおう…………。」
俺は男だから、さっきからジロジロ見られてる。それは呉でもあった。あのときは木曾や天龍が居て良かった。
今回は、冬華と春雨に頑張って貰おう。
「…………初めまして。榛名と申します。一応、艦隊の旗艦を務めてます。」
すると、戦艦の一人が立ち上がって俺達に挨拶してきた。ふむ、こいつが榛名か。戦艦だけど、同い年位じゃないか?
「…………私は祥鳳。よろしくお願いします。」
すると、それを皮切りに一人ずつ簡単な自己紹介が始まった。
「い、五十鈴よ。よろしくね。」
「加古ってんだ。よろしく。」
「…………弥生です。」
そんな感じで、十一人の自己紹介が終わった。残るは一人。
さっき、関係ないって言った奴だ。
「…………若葉だ。」
たった、それだけだった。
若葉はそう言うと、窓の外を見始めた。
…………何だろう。一人で居るときの木曾を見ているみたいだ。
「ん、ただいまー。」
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