第五十九話
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でよっ!!」
…………阿鼻叫喚だった。
知らなかったなら知らなかったでいいけどさ…………この反応は傷付くなぁ…………。
「関係無いだろう?どうせすぐ死ぬんだから。」
誰かが、そう言った。
声の主は、一番奥に座っていた駆逐艦の奴だった。
「…………まぁ、関係ないってのには同意見だが、なぜ死ぬと決めつけるんだ?」
いつもなら睨み付けているところだが、出会って五分のやつを睨み付けるのは流石にまずい。俺は表情を崩さず聞き返した。
「そうじゃないか。艦娘は沈むことが仕事だ。当たり前のことじゃないか。」
駆逐艦もあくまで淡々と言う。それが普通であると言わんばかりに。
…………艦娘が沈むものだぁ?
「沈ませるもんか。」
俺がそう言おうとしたが、それを言ったのは拓海だった。
「君たちは沈むものなんかじゃない。深海棲艦と戦って、帰ってるくことが仕事だ。勝手に沈むことは僕が許さない。これは命令だ。」
拓海の目は、今までないほど優しかった。隣の冬華の目は物凄く鋭くなってたけど。
それを聞いた皆は目を見開いていた。
…………一体、どれだけ劣悪な環境だったんだろうか。
「さてと、それじゃあ挨拶も終わったところで、最初の任務を言い渡そう。」
拓海がそう言うと皆は、明らかに身構えた。いや、身構えなくても…………。
「今が一三○○。三十分後に再びここに集合。それより一九○○まで掃除!五十分掃除したら十分休憩!」
間。
「何か質問は?」
拓海の一言でハッと我に帰った俺。えっと、こーゆー時は…………。
「て、提督ー、夜戦はー?」
違う、これ川内。
「万が一、掃除が終わらなかったら寝かさないからね。」
いや、ネタを振った訳じゃないけどさ。せめて突っ込んでくれ。
すると、一人の軽巡洋艦が恐る恐る手を挙げた。
「ん、阿武隈。」
阿武隈と言われた軽巡は、ビクッと体を震わせたあと、深呼吸をした。
「あ、あのっ!班分けとかはあるんですか?それと、どこから掃除するんですか?」
阿武隈は言い切ると、ギュッと目を瞑った。少し、震えているようにも見えた。
…………さっきから見てると、拓海にかなり怯えているように感じる。まぁ、拓海のことだ。冬華以外は取って食ったりしないだろう。
「うん、いい質問だ。全部で四つの班に分け
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