木の葉の闇
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特別Aランク任務が終了して一ヶ月。既に季節は梅雨の時期に入っていた
光の国はあの事件が終わった後もしばらく落ち着かない状態だった。大名家の牢獄送り、シリュウ達の起こした事件の後始末などなど。現在は火の国を始めとする各国の代官があの国を治めているおかげもあって落ち着きを取り戻し始めているようだ。とはいえ、いつまでも各国の代官が治める訳にもいかず、現在は追放されたという大名家の一族の者を探している。見つかる可能性は限りなく低いが
どしゃ降りの大雨が降る中、ハルマは一人墓参りに訪れていた。団扇の家紋が彫られた、うちは一族の者の墓参りへと
墓跡に刻まれた名はうちはシスイ。瞬身のシスイとして他里から畏れられた忍にして、ハルマにとって兄のような人物であった
墓石の前でハルマは手を合わせる。下忍になってから漸く余裕が出来たので、今までの任務などの報告を兼ねて今日、墓参りに来ていた。何十秒。その状態でいたが突如、第三者の声が後ろから聞こえ、ハルマは手を合わせるのを止める
「聞いたぞ。今回は中々の活躍だったようだな」
ハルマがこの世で最も会いたくない人物。暗部の根を統べる三代目火影 猿飛ヒルゼンの旧友。木の葉の闇
「・・・・・・何の用だ?」
“志村ダンゾウ”
「なに。少し話があってな」
ダンゾウを警戒するハルマは立ち上がり、すぐ様その場を立ち去ろうと考えるが
「俺にはない」
「相変わらず儂を警戒しているようだな」
ダンゾウの言葉に振り返り、憤怒の表情を浮かべる。しかし、決して写輪眼は見せない。代わりに白いチャクラがハルマに纏わり付く。更に眼の黄色い瞳孔が縦に開き、赤い目が見える。ハクアのチャクラを一時的に纏っている状態となったハルマはハクアのチャクラを纏った事で、感情が昂っているのか感情を露わにしていた
「当たり前だ!あんたのせいでシスイさんは・・・・死んだ??」
「・・・・・・確かに奴はうちはにしては珍しく、里の為に尽くしてくれた。だが、爪が甘かったのだ。奴のやり方では争いを収める事が出来なかった」
淡々と言う彼にハルマは今にも飛び掛かろうとしていたが、ダンゾウはあくまで穏やかな笑みを浮かべていた
「良い目をしている。千手ハルマ。暗部に入らぬか?儂の元で根として」
「断る。俺の居場所は光の中にある。闇に浸かろうなんて思わない」
ハルマの答えをダンゾウは嘲笑う。まるで自分の方がお前を理解しているのだと言わんばかりに。その笑みは何を考えているのか分からず、どこか不気味で、ハルマに恐怖を抱かせる
「それはどうだろうな?いずれお前は必ず儂の元に来ざるを得ないだろう。お前は光という甘ったるい環境ではなく、闇の中でこそ真に輝く」
それでもダンゾウの言
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