135 英吉利(イギリス)
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リリィは休日の間にイギリスに戻ろうとしており、両親と共に羽田空港からイギリス行きの飛行機に搭乗していた。日本に来た時も飛行機で来たが、今度は逆のパターンである。ただ、イギリスに戻るというケースは今回が初めてであった。
イギリスと日本は非常に遠い。地球の裏側に行くようなものだから就航時間もそれなりにかかる。それでは機内食が出たり、映画を上映しないと退屈である。リリィは時には寝てしまう時もあった。しかも、時差ボケにも耐えなければならなかった。
飛行機はやっとイギリスのロンドンに着陸した。そして、高速バスにタクシーを利用して、リリィは嘗て自分が住んでいた家へと戻ってきた。今はお手伝いに家の手入れをさせていたため、家の中は清潔に保たれていた。既に深夜の時間帯になったのでリリィはシャワーを浴びて寝てしまった。
翌日、イギリスの時間帯では日付を超える前の夜だったが、朝は8時頃に起きた。学校があるなら遅刻の部類だが・・・。朝食はお手伝いの人が用意してくれていた。リリィはそれを食べた。
「ごちそうさま」
「お嬢様」
お手伝いの初老の女性がリリィを呼んだ。
「はい?」
「日本にはコメとかミソスープとかを飲むと聞きましたが、美味しいものでしょうね?」
「うん、凄く美味しいわよ」
「そうですか、いつか日本の料理を作ってみたいものですね」
「ふふ。ママに聞いてみたらどうかしら?」
「エエ、しかし、コメとかミソはイギリスではとても高価ですからね・・・」
「そうね・・・」
リリィは食事後、家を出た。久々にイギリスの町並みを歩くと日本に来たばかりの時も彼女は感じてはいたが、日本とイギリスでは景色がかなり異なるものである。花輪などの日本の友達にも見せたいと思った。
(花輪クンってイギリスに行った事あるのかしら・・・?)
リリィは花輪は学校の休み期間はよく日本を出ると聞いていた。もしかしたらこのイギリスのどこかの地に立っているのかもしれない・・・。
リリィは一軒の家に到着し、インターホンを鳴らした。
『おはようございます』
「おはようございます。メイベルの友達のリリィてす」
『あら、リリィ、久しぶりね。今娘を呼ぶわね』
応答した人物は、インターホンを切った。少しして、一人の少女が玄関の戸を開けた。
「リリィ!ヒサシブリね」
リリィの旧友のメイベルであった。
「うん、久しぶり、メイベル・・・」
メイベルはリリィを家に入れた。そして、紅茶をご馳走となった。
「デ、日本の学校は楽しんでるの?」
「うん、他の組の友達も出来てね、それだけじゃなく違う学校の友達も出来たの!」
「ヘエ、そんなに友達が出来たの!日本に行ったばかりの頃はまだできてなくて淋しかったって行ってたけど、あの時とは凄い違うわね
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