五本目
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てきた方向が明るい。
オレンジ色に照らされていた。
時計を見ると、朝四時…日の出まではまだ早い。
「火事か…?」
しかし、目の前を通ったポケモンを見ると、火傷ではなく裂傷があった。
「ポケモンハンター…?
いや…ロケット団か?」
バッグと弓矢とナイフを取り、駆け出す。
街道の横にある獣道を通り、ポケモンの流れに逆らって進むと、やはり、居た。
距離は400メートル程。
「ロケット団…!」
奴らは街道を堂々と進んでいた。
ハンヴィーのような車を中心に、人数は二十名程だった。
火炎放射機と炎ポケモンで森に火を放っている。
「クソっ!」
このままじゃマサラまで来てしまう…
さぁ、どうする…?
カラン…と矢筒の矢が鳴った。
そうだ。
ここで足止めすればいい。
そうすれば警察か軍か協会が動く。
竹でできた弓を、持つ。
幸い、奴らは火を放っているから、此方から丸見えだ。
音を発てぬよう、ゆっくりと近づき、やがて300メートルまで詰めた。
矢は10本…
矢筒から取りだした矢を、つがえる。
十分引き絞り、狙いを着け…
ピウッ! という音と共に放たれた矢は、吸い込まれるようにヘルガーへ命中した。
鏃は尖ってこそいないが、対ポケモン用の品だ。
それなりのダメージだろう。
見れば、ロケット団は放火を止め、警戒を始めた。
身を固め、じっと動かない。
更に矢をつがえ、今度は団員を狙って撃つ。
風に乗った矢は、団員の肩に命中し、突き刺さった。
団員がのたうち回るのが見える。
更に二射、三射と命中させると、ロケット団は撤退していった。
「ふぅ…」
しかし、息をついたのも束の間。
炎が一瞬にして弱まった。
「む…?」
そして、暗くなった街道を、何者かが歩いて来る。
「チッ…ロケット団め…まだ引かないか…」
カツンと矢筒をたたく…あと五本。
薄暗くて良く見えない中、俺は矢をつがえ、狙いを定める。
ピウッ! と矢が放たれるが、外れたようだ。
「チッ…」
更に放つが、当たらない。
距離は50メートルを切った。
その時、日が登った。
「な!?」
驚いた理由は、敵がロケット団ではなかったからだ。
青を基調とした露出の多い服と鎧。
「チッ…擬人化ポケモンか…」
勘違いで打っていたとは…滑稽だな。
それに彼方さんもとことんやりたいらしい。
奴のカラーリング…
赤、青、白…恐らくは、エアームド。
奴が此方へ駆け出す。
矢をつがえ、放つが、その一射は、奴が持っていた剣に切
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