第五十七話
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の手伝いをしてきたけどさ…………!
「っぽい?私たち込みで十六人って少なくないっぽい?」
冬華は首をかしげた。確かに、呉鎮守府では六十人から七十人は居た。だから間宮さん一人じゃ厳しいから俺や羽黒さん達は手伝ってたんだ。
だいたい、四分の一程度か。流石に少なすぎる。
「…………なぁ、佐世保鎮守府って、いろんな意味で大丈夫なのか?」
何となく、不安になってきた。
十七歳の拓海がどうして提督になったのか。
なんで俺達が異動になったのか。
その少ない人数。
不安要素しかない。
「…………えっと、マトモ…………なんですよね?」
春雨も不安になってきたらしい。この場ではピンクの髪は目立つからか、帽子の中に隠していた。帽子の春雨も可愛い。
「…………先に言っておこう。あそこの鎮守府のことを、僕や大輝さんは、『ブラック鎮守府』って呼んでるんだ。」
…………うん、もうすでに行きたくなくなってきた。
「艦娘のことを道具のように扱って、ただ戦果を出すことだけを目的にした提督が運営している鎮守府のことを呼んでる。」
拓海は弁当を膝の上に置くと、ため息混じりに説明し始めた。
「えっと、道具のようにってのは?」
俺は拓海の話を深く掘り下げようと聞いてみた。できる限り、知っとかなければならない気がした。
「……佐世保鎮守府の場合、自室無しで一ヶ所で雑魚寝。食事は一週間でカロリーメイク二箱。補給はマトモに受けられず、一回の出撃で三人は沈む。入渠もさせずに、次の出撃に出される。給料は、どうせ沈むから無し…………ってとこかな。」
まだまだあるけどねと、拓海は肩を落とした。
…………うん、そりゃあ提督代わるわな。納得した。
ここまで死ぬまでのレールがきっちり引かれている事なんてそんなにないぞ。ブラック企業が優しく思えてきた。
ん?となると…………。
「冬華はいいとして、なんで俺と春雨を連れてきたんだ?」
冬華は、拓海だし仕方無いとは思う。だけど、俺と春雨が異動になる理由が何も見当たらない。
「まぁ…………春雨は、皆の癒し。千尋は…………ヒール?」
「俺を悪役にすんな。」
俺、あまりプロレスは観ないけど、そのくらいは分かるぞ?タイガー〇スクの敵だろ?多分だけど。
「冗談だよ。まぁ、最初はそんな扱い受けるだろうけど…………『間宮』の人が来るまで、頑張ってご飯作ってくれ。」
…………不安しかねぇ。
拓海のことだから、そんなブラックなことはしないだろうけど…………佐世保に最初っから居た皆さんがどれだけなのか気になる。
「さてと、そろそろ買い物に行こうか。ゴミ出
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