第五十七話
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「いやぁ、長崎だねぇ。」
「長崎だなぁ。」
「長崎ですねぇ。」
「長崎っぽい!」
俺達四人―俺、拓海、春雨、夕立の四人は佐世保駅の前で回りを見渡していた。
いやぁ、佐世保駅の方が長崎駅より本州に近かったとは知らなかった。長崎市って意外と遠いんだな。
「さてと……迎えの車が来るまで、あと二時間位かな?」
拓海は腕時計をチラリと見た。現在、一二○五。そろそろ腹が減ってきた。
「…………なぁ、一つ我が間言っていいか?」
「あ、それじゃあ僕も。」
「では、私も。」
「じゃあじゃあ、夕立も!」
俺達はいっせーのーでの合図でそれぞれ口にした。
「「「「長崎ちゃんぽん食べたい!」」」っぽい!」
そりゃあね、長崎に来たんだから食べなきゃ駄目でしょう。
「でも、佐世保バーガーも捨てがたい…………!」
と頭を抱える拓海。いや、確かに気になるけどさ。
「幾らか買い物もしたいし、その辺で探そうか。」
拓海の言葉に俺たちは頷くと、駅の周りで目ぼしい食べ物屋を探し始めた
―数分後―
「……で、なんで俺たちは駅前のベンチでコンビニ弁当食べてんだ?」
結局、俺たちはそこにあったコンビニで弁当を四つ買って、駅の前に設置されているベンチで四人ならんで食べていた。
「いやぁ、あれもこれも美味しそうだなぁってなったら…………ね?」
と、拓海。
「別に、拓海くんと食べれるなら…………。」
と、冬華。
「迷子になりかけてて…………食べ物屋探す所じゃなくて…………。」
と、春雨。
「春雨を探してた…………。」
と、俺。
結論から言うと、拓海しか昼飯の吟味をしてなかった。ポンコツじゃねぇか。
しかし、そうだからコンビニ弁当に文句を言えない俺達三人。いや、せめて佐世保バーガーでいいじゃないかとも思うよ?そこにあっただろ佐世保バーガーの店。
「ほ、ほら!本場のコンビニ弁当って美味しそうですよね!」
春雨…………コンビニ弁当の本場は佐世保ではないと思うぞ?どこかは知らないけどさ。
「コンビニ弁当は日本中どこでも一緒っぽい…………美味しいっぽいけどさ。」
冬華…………お前は拓海っていうおかずがあったらなんでも旨いだろ。
「そうそう千尋。今日の晩御飯、頼めるかな?ざっと十六人分。」
…………おう?
つまり、あれか?
「これからの買い物って、それの材料を買うためとか言うなよ?」
「流石だね千尋。それと生活用品ってところだね。」
こいつ…………こいつ…………!確かに俺は間宮さん
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