第20話 第三次ティアマト会戦 前編
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ところですが」
「エル・ファシルの英雄に対するやっかみでエコニアの事後処理と言う口実で却下か」
「そう言う訳です、その為に臨時にワイドボーン先輩が出るそうです」
「あのワイドボーンがね。大丈夫なのか?」
「昨日話しましたが、意図を理解してくれましたよ」
「それなら、幾ばくかは安心できるか」
「まあ騒いでも仕方が無いですからね」
「違いない、ヤンが帰還するのが大体一ヶ月後ぐらいだな」
「2月の始めですか、戦闘が始まる直前ぐらいか」
「友人の話じゃ今回の出兵の準備で後方勤務本部も大忙しだそうだ」
「六万隻ですからね」
「補給だなんだで一週間は徹夜だそうだ」
「先輩が行けば、早いでしょうね」
「俺もそう思うがね」
話しているとノックがされて、亜麻色髪の大尉が入ってきた。
「中佐、そろそろお時間です」
「ああ、済まん。ロボス大尉済まんな此から会議なんだ」
「キャゼルヌ中佐、お時間をいただきありがとうございました」
柄にもない挨拶を行い2人は分かれた。
あれユリアンのお父さんじゃないか、なるほどよく似ているな。
宇宙暦789年1月15日
■自由惑星同盟 首都星ハイネセン 軍事宇宙港
青く晴れたこの日、迎撃の為に出発する艦隊員が盛大な見送りの中出発する。
ある者は婚約者と抱擁をし、ある者は妊娠した妻の腹に耳を充てて子供の動きを知り、ある者は妻や子供と抱き合う、またある者は退役後に始める店の話をしている。
軍楽隊の演奏の中、国防委員長の長い演説が終わると宇宙艦隊司令長官以下各艦隊司令官に花束が贈られ司令部要員が敬礼の後、シャトルに乗り込み発進していった。
軌道上には宇宙艦隊総旗艦FBB30アイアース、第二艦隊旗艦FBB34パトロクロス、第三艦隊旗艦FBB31ク・ホリン、第九艦隊旗艦FBB37パラミデュース、第十二艦隊旗艦FBB40ペルーン以下六万三千隻の艦艇が発進準備を終えており、宇宙艦隊司令長官ラムゼイ元帥の命令と共に発進した。
「各艦隊準備でき次第順次発進せよ」
帝国暦480年2月4日
■イゼルローン要塞
イゼルローン要塞に到着した遠征軍は此処で最終補給を受けていた。
帝国軍の編成は宇宙艦隊司令長官ベヒトルスハイム元帥一万五千隻、ミュッケンベルガー大将一万五千隻、メルカッツ中将一万隻、ゼークト中将一万隻、ヴァルテンベルク中将一万隻であった。またこの艦隊に後の名将達も含まれて居たのである。
ロイエンタール、ミッターマイヤー両中尉はメルカッツ提督の参謀として配属されていた。ビッテンフェルト大尉は巡航艦の副長として、ワーレン、ルッツ両大尉はミュッケンベルガーの参謀として、ファーレンハイト大尉はゼークト艦隊にケンプ大尉はベヒトルスハイム艦隊
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