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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
第2章 鬼神の目にも涙編
Story 16 鬼化の呪い
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……がー………ごー………。」

聞こえるのは寝ているイブキのいびきだけ。
ギルドにいる人間誰もが、黙って視線をイブキに向けていた。寝ているイブキに気を遣っている訳ではない。誰もが皆イブキのことを心配しているのだ。あのバンリでさえ、本を読まずに寝ているイブキの事をじっと見つめている。

「……ねぇ、やっぱり病院で診てもらった方がいいんじゃない?」
「俺もそう思う。」

ルーシィの言葉にアオイがゆっくりと大きく頷く。

「でも、イブキが「問題ない」って……。」

エメラが眉尻を下げて言った。
ルーシィ達はイブキに病院に行こうと促しているのだが、イブキはその度に誘いを断っている。

「イブキはそう言っているが、ただの寝不足が1週間も続くとは思えんしな……。」
「つーか、寝不足なら何で家で寝ないんだよ?」

エルザが顎に手を添えて考える隣で、グレイが眉を顰めながら問う。

「もしかして、家にいるから寝れない……とか?」
「は?何でだよ?」
「それはさすがにイブキ本人に聞かないとわかんないよ〜。」

首を傾げるナツの問いにコテツも「こればかりは……」といった感じで肩を竦める。

「とにかく、何かがあってからでは遅い。このまま病院に」
「だから、問題ねェっつってんだろーが……。」
「!」

イブキの後ろに周って手を伸ばしたエルザの手を振り解きながらイブキは目をガシガシと強く擦りながら起き上った。相変わらず隈は消えていない。

「起きた。」
「こんな近くで話されてちゃぁ……い()でも、()()える…からな……。」

バンリの短い言葉にあくびを噛み殺しながら相変わらず呂律のまわっていない口で答える。そして寝不足のせいで充血した目でナツ達を見回すと口を開いた。

「……なん()も言ってるが、ホントに…ただの、寝不足……なん()。た()()から、ホッとい()…く()……。」
「ンな何言ってるかわっかんねー状態で言われても、説得力ねーぞ。」
「………。」

ナツに正論を言われイブキは悔しげに唇を噛み締めた。

「イブキさん、病院に行って診てもら」
「大変だーーーっ!」
「一大事だァーーーっ!」

ウェンディが座っているイブキと目線を合わせるために少し屈みながら言葉を紡いだのと同時に、ジェットとドロイが大慌てでギルドに駆け込んで来た。ジェットの右手には新聞が一束握られている。

「どうしたの2人とも?」
「何じゃいったい、騒々しい。」
「レビィ!マスター!皆も……大変なんだよっ!」
「だから何だってんだい?」
「いいからコレを見てくれ!」

肩で大きく息をする2人を取り囲み、レビィを筆頭にマスター、カナが問う。
そして
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