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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
第2章 鬼神の目にも涙編
Story 16 鬼化の呪い
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で、頭に崩れたモンブラン、お腹に潰れたガトーショコラを乗せ、顔に付いたショートケーキの生クリームをペロリと舐める。

「あ?何だコレ……ケーキ、か?」

その瞬間、怒りで緋色の髪を逆立て目をギラリと光らせたエルザが席から立ち上がった。握り締めた拳がわなわなと震えている。

「貴様等……いい加減にしないかああああああああああっ!」

怒号がギルド中、いや街中に響き渡った。マグノリアの街の人々がその恐ろしい怒号にビクッと肩を大きく震わせた。

「オラーーーッ!」
「喰らえーーーっ!」
「覚悟しろーーーーーっ!」
「どらァ!」
「でェりゃアアアアアッ!」
「どォりゃアアアアアッ!」
「オラオラオラァッ!」
「はあああああっ!」

怒りに狂ったエルザが加わったことで更に更に喧嘩はエスカレートし、いつの間にか被害者として巻き込まれてしまったウォーレン、マックス、ジェット、ドロイ、ナブ、ビジターの4人は涙を流す。

「ウィ……皆、動きすぎ……。」

仲睦まじいのかよくわからないが、その様子をリーダスは絵に表わそうとするのだが、あまりにも皆が激しく動きすぎて描くのに苦戦していた。

「……今日は、一段と賑やかだな。」
「ホント、よく飽きないわよね。」
「あい。」

バーカウンターの上でリリー、シャルル、ハッピーがそれぞれキウイ、ダージリンティー、魚を飲み食いしながら言う。

「ふふっ、もう見慣れちゃった光景ね。」
「あはははは……。」

お皿を拭きながら喧嘩をするナツ達やその周りを取り囲むルーシィ達の姿を見てミラは微笑み、ウェンディは苦笑した後、ギルド内をキョロキョロと見回す。

「ウェンディ、どうしたの?」
「あ、うん……。そういえば、イブキさんがいないなーって思って。」
「そういえば、そうねぇ。」

そう……。こういう喧嘩には必ずと言っていいほど参加していくイブキの姿がないのだ。
ウェンディのその言葉にハッピー達もキョロキョロと見回す。

「イブキなら、今日はまだギルドに来ていないわよ。」
「え、そうなんですか?」
「えぇ。」

ミラの言葉にウェンディは目を丸くした。珍しいこともあるものだ。

「仕事か?」
「ううん、イブキが1日以上かかるような仕事は今のところ受理していないはずよ。」

リリーの言葉にミラが首を振ったその時だった。

「俺が……何だよ?」
「あ、イブキさ―――えぇ!?」

噂の張本人であるイブキがギルドに姿を見せ、ウェンディがその名前を口にしながら振り返ってイブキの顔を見た瞬間、ウェンディは目を丸くした。
イブキの目の下に、黒い隈が浮かんでいたのだ。

「ど、どうしたんですかイブキさん……!?」
「何なのその隈?」
「あー……最
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