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【完結】猫娘と化した緑谷出久
猫娘と入学編
NO.004 修行と日常生活の苦難(後篇)
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「どうした元少年? 動きが止まってしまったようだが……」
「はい。あの、今オールマイトは僕に『それじゃイズクがこれから必要になるような個性をあげるね』って話しかけました?」
「いや? そんな事は一度も言っていないが……それに私は出久などと呼び捨てはしていないぞ?」
「ですよねー。それじゃ今の頭に語り掛けてきたような声は一体……? んっ?」

そこで出久はふと自身の身体になにかが湧き上がってくるような感覚を覚える。
それはまるで爆豪をヘドロヴィランから助け出そうとした時と同じようで―――。
変化はすぐに起こった。
まるで自身の身体が一気に軽くなるような気分にさせられたのだ。

「元少年……? なんか先ほどより女性に対して失礼だと思うが体つきが変わったように感じるぞ?」
「え?」

出久はそれで自身の腕や足を見てみる。
体操着から覗く素肌が盛り上がっているように見えるのだ。

「もしかして……」

話は早いが出久は腕に力をこめるイメージをした。
そして今しがたまで運んでいた重いゴミを持ち上げてみた。
するとまるで十分の一くらいの重さに感じるほど位で持ち上げられたのだ。
それには出久もオールマイトも驚愕の表情をした。

「お、オールマイト! これってどういう事ですか!?」
「わ、分からない……この短時間で君の身体に何が起こったのだ?……そうだ。試しにそのゴミをどこでもいいから投げ飛ばしてみてくれないかね?」
「投げ飛ばす!? む、無理ですよそんな事!」
「いいから! もしかしたらもしかしてかもしれないからな!」

オールマイトにそう言われて出久は投げ飛ばすイメージをしながらゴミ集積所の場所まで投げた。
瞬間、その粗大ゴミは水平線を描きながら綺麗にゴミ集積所まで飛んでいって「ドガッ!」と音を立てて墜落した。
それにはさすがの出久も自分の手のひらを何度も握り返してを繰り返して不思議そうに表情を曇らせていた。
当然、見ていたオールマイトも驚愕の内容だった。
確認のためにオールマイトはワン・フォー・オールの感覚を出久に教えることにした。

「……元少年。もう一つ確認をさせてもらってもいいかな?」
「は、はい……」
「今の力を全身にくまなく行き渡らせるイメージは出来るかな?」
「や、やってみます」

出久は一回深呼吸をして一気に力を全身にこめる。
それによって出久の身体は蒸気が上がりだして彼の野菜人みたいに体つきが強化されていた。

「これが本当に……僕の力?」
「ふむ……これは『身体強化』か? それとも『怪力』なのか? まぁどちらでもよいが……。
元少年。ワン・フォー・オールを会得するまではそれを雛形として可能な限り維持できるように努力してみなさい。
どうやら同種の力みたいだからな」
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