私と共に歩む限り 我らの前に敵は無い
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その映像の先には昨夜のウィスとリアスの遣り取りの全てが。
そう、昨夜の出来事の全てが記録されていた。
リアスは昨夜の自身の奇行が全て記録されていたことに驚きを隠せない。
予想外の出来事に思わず呆然とし、リアスは頬を赤めることしかできなかった。
「うおおぉぉ…。もう少し、もう少し……。」
「ううぅ、一誠さん……。」
見れば一誠が食い入るように映像を注視している。
身を乗り出し、周囲の呆れた視線をものともせずに宙に映し出されている光景を目に焼き付けていた。
「もう少し、もう少しで……、なっ…何ィイィ──ッ!?」
だがもう少しでリアスの果実が衆目の目に晒される瞬間にモザイクの様な淡い光によってリアスの胸が巧妙に隠された。
流石、ウィス。
どこまでも抜かりはなかった。
一誠は絶望の色を見せる。
アーシアはそんな一誠の行動に涙目で詰め寄っている。
ホログラムの先ではウィスとリアス、グレイフィアの遣り取りが終盤へと差し掛かり、記録が終わろうとしていた。
やがてグレイフィアと共にウィスの寝室から立ち去るリアスの姿を最後に杖に灯されていた光が消え、宙に映し出されていた映像も消失する。
これが昨夜の出来事の全容。
『…。』
誰もが言葉を発せない。
己の主であるリアスが奇行に走るまでに追い詰められていたことに。
一誠達は深く心を痛める他ない。
見ればリアスは顔を深く地面へと伏いていた。
当人であるリアスの表情は前髪に隠れ、伺い知ることはできない。
瞬く間に混沌とした雰囲気がオカルト研究部の部室を支配した。
「ウィスなら、私に、いえっ…!」
混沌としたオカルト研究部の室内でリアスが不意に頭を上げ、眼前のウィスを見据え、平身低頭した。
それは誠心誠意の表れ。
リアスは眼前のウィスに膝をその場で折り、頭を深く下げる。
「私達にあのライザーを打倒するだけの力の遣い方を教えてくれるの……!?」
プライドをかなぐり捨て、藁にも縋る思いでリアスはウィスへと懇願した。
「ええ、勿論です。」
対するウィスの返答は普段と変わらない自信に溢れたもの。
それは正にリアスが求めていた返答であった。
朱乃からウィスの実力は聞き及んでいる。
それは正に超越者の力であったと。
だがそれもウィスの実力の一端に過ぎず、真のウィスの力は測り切ることも愚かであることも。
リアス自身、ウィスが隔絶した力を有していることを直に肌で感じ取っていた。
故にリアスはウィスへと歎願する。
片膝を床に付き、右腕は自身の右足の膝に、左手の拳
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