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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第38話 絶剣と妖精の再会
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?まさかあなた、放火事件の犯人を捜すつもりじゃないでしょうね?」
「思う事はありますが聞けばエステルさんたちが事件の調査に関わっているんですよね?なら俺はエステルさんたちに任せておくつもりです。事件に関わるつもりはないですし俺はただ妹の傍にいてやりたいんです、駄目でしょうか……?」


 俺がジッとアイナさんを見つめるとアイナさんははぁ〜っとため息をついて微笑んだ。


「……全くあなたって子は。まあ自分の家族が事件に巻き込まれて気にならない人はいないだろうし……分かったわ。私が話を付けておくわ」
「アイナさん、ありがとうございます!!」
「ただし絶対に自分から事件に介入しないことが条件よ。前だって空賊事件に介入したって聞いたときは心配したんだから……」


 アイナさんは俺の頭を撫でながら心配するように俺を見つめていた。前は約束を破ってしまったから今回こそはアイナさんを心配させないように彼女の約束を守ろうと思った。



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 ……とまあこんな感じで俺がルーアンに向かう事になったんだ。アイナさんには本当に恩ばかり作ってしまっている、どれだけ感謝しても足りないくらいだ。


「いやぁ、ルーアンといえば新鮮な海の幸が美味しいって聞くし楽しみだね。君もそう思わないかい?」


 ……ただ一つ不満があるとすれば何でオリビエさんまで一緒に来ているかだ。朝に定期船に乗ろうとしたら受付の所で俺を待っていたらしい。


「何でオリビエさんまでついてきてるんですか?」
「だって最近はシェラ君も忙しくて構ってくれないしロレントの料理も満喫したからね。そろそろ違う都市に行こうって思ってたのさ」
「じゃあ先にグランセルかツァイスに行ってくださいよ。態々一緒についてこなくてもいいじゃないですか」
「そりゃリート君が恋しがる妹さんを見たかったからに決まってるじゃないか」
「言っておきますけどフィルに何かしようとしたら真っ二つにしますよ?」


 俺はカチャリと太刀を鳴らして見せるとオリビエさんは顔を青くして「そんなことはしないさ……あっはっは……」と苦笑いを浮かべていた。やっぱり何かちょっかいをかけようとしていたな、この人。


『乗客の皆様。まもなくルーアン市にご到着いたします。忘れ物のないようにお気をつけて定期船から降りてください』


 おっと、もうすぐ着くのか。いよいよフィルに会えるんだな、何だか緊張してきた。


 定期船を降りた俺はしつこく付いてくるオリビエさんを連れて遊撃士協会のギルドに向かった。ギルドの中に入ると眼鏡をかけた男性がいたので話しかける。


「こんにちは」
「おや、どうかしたのかい?」
「僕はロレント支部
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