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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第256話 この場所から始めよう
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いのだが、流石に、文字通り見た通り、心上の空だったりしたら やっぱり危ない。それがレイナだった。
「あ、あう。ご、ごめんね? リュウキ君……」
「大丈夫大丈夫」
「レイ。前方不注意だよ? ちゃんと気を付けるの」
「う、うん」
流行る気持ちを抑えきれないのだろう……程度にしかリュウキは考えてなかったのは いつも通りで悪しからず、である。
そして――あの小島に到着した。
思い起こせばあの日は本当に賑わっていた。
《絶剣》と《剣聖》
絶対無敵とあっという間に噂は駆け巡った辻デュエル。この場所で2人は連日連戦。無敗を誇っていたのだ。
あの日は、戦いが起こる度に、剣と剣が交わる度に歓声が沸き
観客
(
ギャラリー
)
が大いに盛り上がり、本当に賑やかだったのだが 今はひっそりと静まり返っていた。この場所はランダムに白い霧が濃密に立ち込める事があって視界が悪くなる事がある。
「……2人はもう来てるかな?」
「うーん…… やっぱり上からじゃ判んないかなぁ。この霧じゃ」
地表の様子は空からではこの霧のおかげでよく見えない。だけど判る事はある。……この場所で間違いないと言う事。……間違えている筈はないと言う事だ。
「待っててくれるって言ったんだ。きっと来てると思う」
「だね。下に降りるよー」
「うん。OK」
3人は、旋回していたが、翅を少し畳み高度を落した。
地面に降り立ち、背中の翅を完全に消した所で 名前を呼ぼうとしたその時だった。
「うわぁぁぁぁんっっっ!!!」
「っっ……っと わぁっ!」
いつの間に背後を取られたのだろうか? と思う間もなく、リュウキは強烈な衝撃を背中に感じた。
正面からであれば、受け止めたり抱き留めたりできるものだが、如何せん背中は少々厳しいものがある。それも遠慮のない高レベルの持ち主の全力突進だ。踏ん張る事は異常に難しい。だから 珍しいが リュウキと言えどそのまま どさっ と倒れてしまったのも仕方がない。
いや――むしろ最初から力を抜いていたかもしれない。その気持ちを 全面で受け止める為に。流石に背中から〜は思ってなかったと思うが。
当然ながら、飛びついたのは感慨極まった様子のユウキだった。
「ユウキ、落ち着いて……」
「うわぁぁぁんっっ、りゅーきー、りゅうきーーっっ! だいすき、だいすきだよぉぉ!! ぼ、ボクとねえちゃんの大切な場所、守ってくれてありがとうだよぉぉ」
背中にぐりぐり〜〜と頬を摺り寄せる。
腕を回し、離さない! と言わんばかりに身体を抱き寄せる。先程の会話で最後の方は落ち着けてきたと思っていたのだが、改めて再会するとまた感情が爆発してしまった様だ。
腕
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