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魔法科高校の劣等生 〜極炎の紅姫〜
襲撃と戦闘
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「一時間かからず終わらせます」

克人はそれ以上何も聞かず、車を回すために保健室を出ていった。
それに続いて深紅、達也、深雪、エリカ、レオが保健室を後にした。
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「よう、司波兄、紅姫」

車に乗り込もうとした時、その言葉がかけられ、深紅は思わず転びそうになった。

「その呼び方はできればやめてほしいです……桐原先輩」

眉をわずかにひそめながら深紅が抗議する。
“紅姫”という呼び名は深紅にとってあまり好ましくない。

「俺も同行させてもらうぜ」

しかし深紅の抗議は無視し、こんなことを言い出す。

「どうぞ」

達也にとっても深紅にとっても、理由を聞く時間さえ惜しかった。
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「レオ、ご苦労さん」
「お疲れ〜」
「何の……チョロイぜ」

レオの硬化魔法を使って、深紅たちを乗せた大型車は閉鎖された工場の門を突き破った。

「司波、不知火、お前らが指示を出せ」

克人に責任が委ねられるが、深紅も達也もあっさり頷いた。
一瞬顔を見合わせてから、素早く指示を出す。

「レオとエリカはここで退路を確保していてくれ。逃げ出そうとするヤツの始末も頼む。
捕まえる必要はない」
「会頭と桐原先輩は左に迂回して裏口へ回ってください。
深雪は達也とわたしと一緒に正面から突っ込むよ」

打ち合わせをしたわけでもないのに考えを合わせテキパキと指示を出す二人に、周りの皆が感心したように頷いた。

「わかった」
「了解だ。逃げ出すような奴らは一人残らず斬ってやる」
「任せとけ」
「深紅も深雪も無理しないようにね」

深紅と達也と深雪は、今から戦闘に行くとは思えないほど軽い足取りで、工場の中を進んでいった。
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遭遇は早かった。
深紅も達也も隠れ場所など気にせずにまっすぐと進み、相手側も広いホールに整列して待っていたからだ。

「ようこそ司波達也君!そちらのお姫様は妹さんの深雪さんだね。おや、不知火の御令嬢もいらっしゃるとは!」
「お前がリーダーか?」

大袈裟な態度で歓迎のポーズをとる男に、達也が短く尋ねた。

「おぉ、これは失敬。いかにも私がブランシュの日本支部リーダー、司一だ」

いちいちおどけたような態度をとる司一に、深紅が苛立ちを押し込めて告げた。

「一応勧告はしておくわ。全員、武器を置いて両手を頭の後ろで組みなさい」
「おや、不知火の御令嬢、随分と自信がありそうだね。その自信はどこから来るんだい?
魔法が力の全てではないよ」

狂気を強く滲ませる笑い声を響かせながら、司一は右手を上げた。
左右に整列する約二十人のブランシュメンバーが、一斉に武器を構える。

「弟から聞いたが、君はアンティナイトなしにキャストジャミ
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