第37話 事情聴取と勘違い
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。まあ血を流し過ぎて気を失っちゃったけど」
「良かった……」
どうやらフィルも無事みたいね、良かったわ……
「クローゼさん、来てくださったんですね。そちらの二人は?」
「あ、テレサ先生。ご無事で何よりです。お二人は遊撃士の方で今回の事件について調べてくれるそうです」
「まあこんなお若いのに遊撃士だなんて……私は孤児院の院長を務めているテレサと言います」
「あ、はじめまして。あたしはエステルと言います」
「同じくヨシュアです。早速で申し訳ございませんが昨日の火事について話を伺ってもよろしいですか?」
「……ねえ皆、お腹すいてない?私と一緒におやつを食べにいこうか?」
「えっ?いいのー?」
「わーい、やった−!」
クローゼは子供たちを連れて下の食堂に向かった。どうやら気を使って子供たちを連れだしてくれたようだ。
「クローゼに気を遣わせちゃったね」
「うん、できれば子供たちには聞いてほしくないことだからね」
あたしとヨシュアはテレサ先生とフィルから火事について話を伺った。二人の話によると昨日の昨晩に孤児院の近くに黒づくめの恰好をした数人の集団をフィルが発見したんだけど負傷させられてしまいそいつらが孤児院に火を放ったそうだ。そいつらはそのまま逃走したらしい。
「こんなことを聞くのは不謹慎ですが誰かに恨みをかってたりしてましたか?」
「見当もつきません。ミラにも余裕がありますから借金をしていたわけでもありませんし周辺の皆様にはよくして頂いてましたから……」
「つまり強盗や怨恨が目的って訳じゃないのね」
「そうなると愉快犯って可能性もありますね。事件の前後に何か変わったことはありませんでしたか?」
「いえ、特には……」
う〜ん、怪しい奴もいなかったし犯人たちの目的が分かんないわね……
「失礼します」
話を聞いていると下に行ったクローゼが戻ってきた。
「あれ?クローゼ、どうかしたの?」
「はい、実がテレサ先生にお客様が……」
「私にですか?」
どうもテレサ先生に用がある人が訪ねてきたらしい。こんな時に一体誰なんだろうか?
「お邪魔するよ」
部屋に入ってきたのはダルモア市長とギルバートさんだった。
「あなたはダルモア市長……」
「おや?君たちは昨日出会った遊撃士の諸君だね。もしかして今回の事件を調査してくれているのかい?流石はジャン君、手回しが早くて結構な事だ。さて……」
ダルモア市長はあたしたちに話しかけた後にテレサ先生に視線を向けた。
「お久しぶりだ、テレサ院長。先ほど知らせを受けて慌てて飛んで来た所なんだよ。だがご無事で本当に良かった」
「ありがとうございます、
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