第19話 帝国の逆襲
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原作乖離が起こりました。
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第19話 帝国の逆襲
帝国暦479年6月12日
■銀河帝国
僅か数週間前にイゼルローン要塞から勢い勇んでエル・ファシルへ向かった農奴収集艦隊が驚くべく損害を得て帰還してきた。輸送船、揚陸艦などは先に逃げ延びてきたが、戦闘艦艇は秩序だった艦隊編成も出来ずにバラバラに帰還してくる。無傷な艦は殆ど無く良く帰ってきたと思われる艦ばかりであった。
最終的に輸送船、揚陸艦などには既にイゼルローン要塞に逃げ終えていたが、最終的に艦艇数7589隻、補給艦、工兵艦、揚陸艦など562隻、農奴輸送船870隻で艦艇兵員数96万2945名のうち帰還できたのは、補給艦、工兵艦、揚陸艦など562隻、農奴輸送船870隻と艦艇752隻だけであり、兵員12万8626名と地上部隊9万8755名だけで大敗北であった。更に多くの貴族の一門が戦死や捕虜になり帝国内で大問題が発生したのである。
イゼルローン要塞からの緊急連絡で大敗北と多数の貴族一門が犠牲になった事がオーディンに伝わると、軍務省、統帥本部、宇宙艦隊司令本部では大混乱が起こったのである。責任の擦り付けをどうするのか、陛下への申し開きをどうするのか、門閥貴族からの突き上げをどうするのかなど、問題が累積であった。
帝国暦479年6月13日
■オーディン ノイエ・サンスーシ
皇帝陛下に今回の大敗北を伝える役目のリヒテンラーデ侯爵は朝からグリューネワルト伯爵夫人邸へ向かう、そして昨夜も夫人と御同衾だった陛下に謁見した。
「陛下、エル・ファシルへ向かいました、艦隊が叛徒共に撃破され9割にも及ぶ損害を受けました」
「そうか、此度は負けたか」
「誠に恐れ多い事なれど」
「致し方あるまい」
「戦死せし者にブラウンシュヴァイク公などの縁者も含まれております」
「ふむ、声高に報復を叫ぶ者もでるわけじゃな」
「御意」
「好きなようにさせるがよい」
「御意」
帝国暦479年8月15日
■オーディン 軍務省
7月末ボロボロになった門閥貴族私兵の残存艦隊が戻ってきて以来、オーディンでは、ブラウンシュヴァイク公、リッテンハイム侯、カストロプ公などの門閥貴族が声高に叛徒への報復をリヒテンラーデ侯や軍部に迫っていた。彼等にしてみれば、薄汚い逃亡奴隷の分際で高貴なる貴族の子弟を虐殺したのであるから報復は当然であると考えていた。
軍務尚書エーレンベルグ元帥、統帥本部長シュタイホフ元帥、宇宙艦隊司令長官ベヒトルスハイム元帥達は、門閥貴族からの突き上げに苦慮していた。
「ブラウンシュヴァイク公達からの早期に報復をとの事如何しますかな」
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