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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
異伝〜終焉に諍う英雄達の来訪〜第5話
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ている問題は宰相達の野望を知ったメンフィルがクロスベルと共に”宰相達の野望を理由にして西ゼムリア同盟を破棄したエレボニアこそ西ゼムリアの平和を乱す存在という大義名分”扱いして、エレボニアに侵略、そして滅亡させる恐れがある事ですか。」

ミシェルの説明を聞いたユウナ達が様々な反応を見せている中落ち着いた様子でいたミュゼは表情を引き締めてミシェル達に確認した。



「ああ、しかもメンフィルにはエレボニア皇帝の帝位継承者の一人であるアルフィン皇女が手元にいるからね。例え、メンフィルの協力無しに”鉄血宰相”達の野望を阻止する事ができたとしても、メンフィルがアルフィン皇女をエレボニア皇帝に相応しい人物である事を主張してきて、ユーゲント皇帝の皇位簒奪並びにエレボニアの併合や属国化を狙って来る恐れもあるんだよね……」

「え…………こちらの世界の皇女殿下はリィン教官――――シュバルツァー家に降嫁したにも関わらず、皇女殿下の帝位継承権は消滅していないのですか?」

「へ……それって、どういう事??」

リンの話を聞いて驚きの表情で訊ねたクルトの問いかけの意味がわからないユウナは首を傾げた。

「通常、皇族の継承権を持つ方達が他家に降嫁―――つまり結婚する事で”他家の所属”になった方達は皇族の継承権は消滅する仕組みになっているのですが…………リンさんの口ぶりからすると、まさかメンフィル帝国は”和解条約”でのリィン教官と皇女殿下の結婚の件で、皇女殿下に存在しているエレボニア皇帝の帝位継承権を消滅させないという条件も加えていたのでしょうか?」

「ええ、当初和解条約によってメンフィルに贈与される事になるエレボニアの領地を少しでも減らす為に条約前に行われた交渉によって、メンフィルはエレボニアから贈与されるエレボニアの領地を減らす”代償”としてリィン君に嫁ぐアルフィン皇女の帝位継承権を消滅させない事を条件に出して、その条件をエレボニアが同意したという話よ。――――勿論、アルフィン皇女が降嫁した事で唯一のエレボニア皇帝の帝位継承者となってしまったセドリック皇太子が”何らかの理由でユーゲント皇帝の跡を継げなくなった場合のみ”という条件付きだけどね。」

「しかもアナタ達の話だとセドリック皇太子も”鉄血宰相”達に加担しているんでしょう?その件を考えると、”鉄血宰相”達の野望が阻止された場合セドリック皇太子がユーゲント皇帝の跡を継ぐ事はどう考えても無理なのよねぇ………」

ユウナに説明をしたミュゼの確認にエオリアは頷き、ミシェルは今後起こる可能性がある未来を想像して疲れた表情で溜息を吐いた。

「それは………」

「というか世界を滅茶苦茶にしようとしている人達に加担している上アルを殺そうとしたあんなバカ皇太子、むしろ皇帝にならない方が世の為
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