異伝〜終焉に諍う英雄達の来訪〜第5話
[2/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
印したにも関わらずそれを無視するような事をすれば、その国家は他の国家から白い目で見られ、信用を無くす可能性が非常に高くなる事から『不戦条約』よりは効果が高いと推測されているわ。――――何せ、調印の場にはゼムリア大陸全土が崇める女神―――”空の女神”も立ち会ったのだからね。」
「へ………………い、今”空の女神”がその『西ゼムリア同盟』?という条約の調印に立ち会ったって言っていましたけど…………」
「まさか……こちらの世界では”空の女神”が降臨したのですか……!?」
リンとエオリアの説明を聞き、驚きのあまり石化したかのように固まったユウナとクルトは我に返ると信じられない表情で訊ね
「ええ。正確に言えば、さっき軽く説明した時間移動の能力を持つ人物が、”遥か昔に存在した空の女神”を現代のゼムリア大陸に連れて来て、”空の女神”は自分同様時代を超えてきた自分の両親や先祖と一緒にクロスベル動乱を終結させる為に支援課の坊や達による”碧の大樹”の攻略に手を貸したのよ。」
「そ、空の女神どころか、空の女神の両親や先祖がロイド先輩達と一緒に碧の大樹を攻略したって、幾ら何でも滅茶苦茶過ぎません!?」
「しかも碧の大樹の攻略メンバーがわたし達の世界と比べると明らかに”戦力過剰”な気がするのですが。」
「というか、空の女神に”両親”もそうですが”先祖”が存在している事が驚愕の事実だな………」
「うふふ、という事はその人物に頼めば過去に実際に存在していた”空の女神”もこの時代に連れてくることもできるという事なのですから、ゼムリア大陸の神である”空の女神”であれば、エレボニアの”呪い”の件についても何か知っていて、それに対する対策や”空の女神”自身の力で何とかできるのではないでしょうか?しかも”黒き聖獣”は”空の女神”の眷属の一柱でもあったのですから、”空の女神”にとっても他人事ではないはずだと思いますし。」
ミシェルの説明を聞いたユウナは疲れた表情で声を上げ、アルティナはジト目で指摘し、クルトは疲れた表情で溜息を吐き、ミュゼは微笑みながらある推測を口にした。
「あ……っ!」
「そう言えば”黒き聖獣”は”呪い”をその身に受けて自らエレボニアに封印されていた”空の女神”の眷属だったな……」
「……どうかしらね。”空の女神”は”過去の存在”である自分が未来の出来事に干渉する事―――”異なる時代の人物達が異なる時代の歴史を改変する事”を”禁忌”であるという考えを持っているから、時間を超えて現れた時間移動能力が持つ人物が自分の助力を頼みに来た時もその人物の頼みに最初は頷かったとの事だから、正直空の女神の助力はあまり期待しない方がいいと思うわよ。」
ミュゼの推測にユウナが声を上げ、クルトが静かな表情で呟いたその時
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ