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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
異伝〜終焉に諍う英雄達の来訪〜第5話
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〜遊撃士協会・クロスベル支部〜



「あ…………」

「そう言えば、その件があったな………」

「そう。アタシ達にとってもその問題が一番ネックなのよねぇ………アナタ達の世界だと”鉄血宰相”達はユーゲント皇帝銃撃事件の真犯人は旧共和国のせいにして、旧共和国との戦争をしようとした事を考えるとアタシ達の世界の場合、十中八九滅亡した旧共和国の代わりにかつて2度も敗戦した挙句、自国の領土の大半まで奪ったメンフィルを戦争相手に選びそうなのよね……」

「それとクロスベルもだね。それを考えるとこちらの世界の”鉄血宰相”達はメンフィル・クロスベル連合相手に戦争を仕掛けるつもりだろうね。」

「ク、”クロスベルも”って……!さっきもその話がちょっとだけ出て気になっていましたけど、どうしてこの世界のクロスベルはエレボニアとの仲が悪いんですか!?確か、ミシェルさん達の話によるとこの世界のクロスベルは国として建国した事を各国に認められた上、”宗主国”であったエレボニアもクロスベルの独立を認めたんじゃないんですか!?」

世界は違えど、祖国がエレボニア帝国と戦争になるかもしれない事を知ったユウナは信じられない表情でミシェル達に訊ねた。

「あくまで”表向き”はね。エレボニアが”クロスベル帝国の建国”――――つまり”クロスベルの独立”を認めた理由は内戦と”七日戦役”によって自国が衰退した上クロスベルがエレボニアが大敗した戦争相手であるメンフィルと同盟を組んでいた事もそうだけど、リベール王国が提唱した”西ゼムリア同盟”によってメンフィル、クロスベルの双方から”七日戦役”によって奪われた自国の領土の一部とザクセン鉄鉱山の鉱山権の一部が返還される事になっていたから、クロスベルの独立を”渋々”認めたようなものよ。」

「”西ゼムリア同盟”、ですか?」

「エオリアさんはリベール王国が提唱したと仰っていましたが………もしかして、その”西ゼムリア同盟”とやらは”不戦条約”と何か関係があるのでしょうか?」

エオリアの説明から聞きなれない言葉が出た事にアルティナは首を傾げ、クルトは戸惑いの表情で訊ねた。



「――――『西ゼムリア同盟』。1年半前の内戦終結から約1ヵ月後にリベール王国のアリシア女王陛下が提唱した『不戦条約』に続く抑止力を持つ新たな平和条約で、その内容は『国家間で外交問題が発生すれば、必ずその問題を当事者である国家間同士で―――特に武力で解決せず、条約に調印した国家も交えて解決する。』で、この条約の調印にはリベール、エレボニア、メンフィル、レミフェリア、そしてクロスベルと西ゼムリア大陸の国家全てが調印している条約さ。」

「『不戦条約』と同様強制力はないけれど、条約内容が堂々と戦争勃発を阻止する内容である事からその条約に調
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