第23話『銀閃と鬼剣のクロスコネクト〜再戦のドナルベイン!』
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つがそうなのか?
――シシオウガイ……古の時代の言葉を借りるなら、やつも転生者なのだ――
ホウキの魔女たるバーバ=ヤガーはさらに言い募る。規格外の力を宿すその秘密を。
高度な文明が栄えていたあの時代。荷積車と接触して別世界に輪廻転生する物語の雛型を。
同じ軌跡をたどっているというのだ。勇者と王の間でいまだ揺れ動くその青年は。
宇宙飛行士を目指していた普通の青年は、地球外知生体EI-01に接触し瀕死の重傷を負った。
数奇な運命をたどった凱の肉体は数々の機転を強いられた。
ヒト――サイボーグ――エヴォリュダー――アンリミテッド。
馬車よりも速い走力。
巨岩さえも砕く拳。
あらゆる病原体に屈しない免疫能力。
地球上誰よりも多くの叡智、大きな力を持ちうる肉体、『人を超越した存在』だったのだ。
だからドナルベインは求めた。ヒトを超える剛力と神速を。
そして彼は手に入れた。暗闇の空間から、ゆらめくように突如現れた魔女に祈りをささげて――
かの獅子王に引けを取らぬこの力を、彼は何の経過を得ずして手に入れたのだ。
――この力……この力が欲しかったのだ!――
思い返すたびによみがえる屈辱と憤怒。
本当のヤツなら、俺たちを皆殺しにすることもできたはずだ。
何が奴を偽らせている?
能ある鷹は爪を隠すと古い言葉が示す通り、いや、全然違う。
結局ヤツは反則者『チート』だったのだ。
――待っていろ!この力で貴様を血祭に挙げてくれるわ!――
アルサスでの再戦。
獅子に成り損ねた男の挑戦が幕を開ける。
――ひひひ……頼んだぞ。愚かな手動式人形――
こうして、バーバ=ヤガーの悪意に満ちた力の授与に気付かないまま、ドナルベインは再戦を果たしに行ったのだ。
【深夜・アルサス・ヴォルン屋敷前の中央広場】
テナルディエ軍によって、アルサスは王政府の監視の目が届かない『陸の孤島』へと変えられた。
魔王の監視から孤島を開放するための戦い。絶対に負けられない。
奴隷と化した民たちは、アルサスの開放される瞬間を、ずっと待ち望んでいた。
静かに見守る各々。
再戦のドナルベイン。奪われたアルサスを、取り戻す!
「ぐふふ!この時を幾時も待ちかねたぞ!シシオ
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