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名探偵と料理人
第五十話 -揺れる警視庁 1200万人の人質-
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ずかしくない点数を取るために準備は怠ってないけどね。

 

「そういうことですか……今更ですが龍斗は長生きしとりますもんなぁ。またいつか昔話を聞かせてくださいな」

「そうだね。オヤジとの修行の話や弟分が出来た話、戦争、冒険、宇宙に飛び出した話……どれだけ語っても語りつくせないかもね?」

「せ、戦争って。それに宇宙!?うう、気になりますやんか。これから模試やって言うのに集中できひんかったらどうしてくれるんです!?」

「あはは、ごめんごめん」

「もぅ…ウチが楽しそうにしとったのはこの模試に至るまでのことを考えていたからです」

「模試まで?」

「ええ。東京に越してくるまでは家庭教師や自習ばっかやったから…お友達と一緒にワイワイ勉学に励めるなんて思わへんかった。そのことを思い出してたんです」

「…そっか」

「だからウチは模試のために頑張った日々が重要やったから、笑顔やったんよ」

「うん。紅葉にとっていい時間を過ごせたのならよかったけど…模試も頑張りなよ?」

「勿論や。大岡家の娘として、恥ずかしくない結果を出す所存です!」

「はは。じゃあ、俺と勝負でもする?」

「ええやんか!科目ごと?それとも総合点にします?」

「そうだなあ…」

 

全国模試を受ける直前の高校二年生とは思えない、緊張感のない会話をしながら俺達は高校への道を進んだ。あ、またパトカー。

 

 

――

 

 

「おはよー」

「「おはよう、園子ちゃん」」「おはよう、園子」

「皆どうよ?今日の模試の自信は?」

 

俺達が登校して10分ほど経った後に登校してきた蘭ちゃんを加えて三人で各科目の要点をまとめたノートを見ていると園子ちゃんが教室に入ってきた。

 

「ウチはまあぼちぼちやなあ。苦手分野は皆と教え合って強化できたと思うし。でも龍斗には負けへんよ!」

「私は理系科目がちょっと自信ないかな?でも、部活で忙しい分は皆に教えてもらっているし準備は出来ていると思うから。あとは難しいのが出ないことを祈るだけよ」

「俺も苦手な所を補完してきたし、ソコソコはとれると思うよ。紅葉には負けられないし」

「おーおー。流石成績上位陣は余裕ですな…それにしても龍斗クンも紅葉ちゃんもなんでそんなに張り合ってるの?」

「今日来る途中の話で、各科目ごとと総合点での勝敗で勝負することになってね。英語数学国語理科社会は各勝ち点1、総合点数で勝ち点2の計7点のうち4点以上を取った方が勝ちって言う勝負をすることになってね」

「へぇ。それで?勝ったらどうなるの?」

「俺が勝ったら紅葉の小さい時のアルバムを取り寄せてもらって見させてもらうんだ。俺
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