暁 〜小説投稿サイト〜
名探偵と料理人
第四十四話 -大阪のダブルミステリー-
[7/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


「まあまあ。ウチは楽しいですよ?前回は参加してなかったですし、和葉ちゃんが頑張ってくれて嬉しいわぁ」

「ううう、紅葉ちゃーん!!」

「おっと…よーしよしええこやねー」

 

感極まって紅葉に抱きつく和葉ちゃん。うんうん、仲がいい事はいいことだ。

 

「それにしても、大阪城って写真やTVで見るよりずっときれいだね!」

 

俺達は服部邸で一夜を過ごし、大阪案内をしてくれるという和葉ちゃんの先導で大阪城に来ていた。大阪の改修の年数を曖昧に発言した和葉ちゃんに、正確な年数を教えてくれた少し風変りのおじさんが参加しているツアー団体とかちあったりしたが和葉ちゃんの大阪観光ツアーにしゃれ込んだ。

 

 

――

 

 

「こんの、ドアホ!大阪城に逆戻りさせよって…だいたいなぁ、鞄に入れてた財布普通落とすか?」

「平次が「はよせえはよせえ」言うから、どっかに忘れてしもてんもん!」

「そんで?なんぼ入ってたんや?」

「五千円…」

「いややあ!大事なお守り入ってんのに…」

 

彼女がたてたツアー通り、俺達は楽しく観光していたがとあるタイミングで彼女の財布がなくなっていることが分かり財布がありそうな大阪城へと俺達は戻ってきていた。お昼は天気が良かったのに今はもうすぐにでも降ってきそうだな…あ。

 

「おい、みつからんやからって泣くなや!」

「え?ウチ泣いてへんよ…これ、雨や。目のふちに落ちたんやね」

 

降り出してきたな。これは結構長引きそうな雲模様だ。

 

「こりゃー、しばらくやみそうにねーぞ?」

「あ、わたし傘なら持ってるよ?」

 

そう言って蘭ちゃんが出してくれたのは女性用の小型の折り畳み傘だった。まあ、俺と小五郎さんみたいな大柄な男性が入れるわけもないので俺は入るのを遠慮させてもらったが。

 

「あかん。どないしよ」

「ねえ、もしかしたら財布忘れたのあのお店かもよ?」

 

新ちゃんがそう言いながら指差したのは俺達がいる場所からすぐ近くにあるお土産屋さんだった。

 

「ほら、和葉姉ちゃんあそこで使い捨てカメラ買ってたよね?」

「そうゆうたらそうやわ…」

「そやったら、ウチらが見てきますさかい…ほら龍斗も傘に入って!ほんなら行ってきます」

 

そう言って三人娘は走って土産屋さんに走って行った。さあて、俺たち男性陣はどうしますかねえ。ってお?

 

「ん?さっきのやつらや」

 

平ちゃんも気づいたように、俺達が大阪城刊行していた時に遭遇した「八日間太閤秀吉巡り」ツアーのメンバーが集まっていた。俺達が近づいてどう
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ