第四章
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「安定した味だよね」
「ワインとも合うし」
沙織はパスタと共に注文した赤ワイン、自分のグラスの中のそれを飲みつつ言った、他にはピザや軽食もある。
「これが」
「うん、イタリア料理だしね」
「最高よね」
「じゃあ今日はね」
「ここで食べて飲んで」
「楽しもうね」
二人で笑顔で話してだった、実際に心ゆくまで飲んで食べた、そして宮田は沙織を彼女の家の前までボディーガードを兼ねて送ったが。
その家の前でだ、沙織はすっかり酔った仕草で彼に言った。
「ねえ、もうね」
「もう?」
「いいわよね、そろそろ」
宮田を笑顔で見上げての言葉だった。
「私達もね、キス位は」
「それじゃあ」
「ここでね、周り誰もいないし」
沙織は夜道、自分の家の周りを見回してそのチェックをすることも忘れなかった。この辺りは慎重で恥じらいも見られた。
「それじゃあね」
「今ここで」
「キス、していい?」
沙織から宮田に行ってきた。
「そうしていい?」
「断る筈ないじゃない」
内心待っていたからだ、宮田も笑顔で答えた。
「そんなこと」
「そう、それじゃあね」
「今からね」
「キス、しよう」
こう話してそしてだった、二人は。
キスをした、二人で抱き合ってそうして。そのうえでだった。
宮田は沙織とのはじめてのキスのことを金本に話した、キスをした次の日の翌日に彼と昼休みに一緒に牛丼のチェーン店で牛丼特盛を食べつつ。
するとだ、金本は自分の隣にいる彼にすぐに尋ねた。
「それでどんな味がした」
「キスの味ですね」
「ああ、どんな味がした」
「それですね」
牛丼を食べる手を少し止めてだ、彼は自分の先輩に話した。
「デートの時にカルボナーラやらピザやら食べてワイン飲んだんですよ」
「イタリア料理か」
「デザートはアイスクリームで」
「そうだったんだな」
「それでスパゲティはカルボナーラだったんですが」
「生クリームとベーコンだよな」
「あと黒胡椒ですね」
二人でそのカルボナーラの要素の話もした。
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