第五章
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「若しかしてよ、これから」
「その子となのね」
「付き合うかも」
「そうなるかもっていうのね」
「そんな気もするわ、もうあんた達三人共結婚したか決まったし」
彼女達の話もした、烏賊の足を食べつつ。
「本当に私もね」
「決めないとね、そろそろ」
「そうしないとね」
「その時が来たって感じだし」
「年齢的にもね、だったらね」
小林と、とだ。麻美は自分の彼への感情が次第に大きくなっていくのを感じながら言った。そしてだった。
彼と接しているうちにその気持ちがさらに大きくなってもう隠せないまでになった、それである日だった。
小林に勤務時間が終わった時にこう言った。
「今日の夜付き合える?」
「今夜ですか」
「ええ、夕食一緒に食べない?」
こう誘いをかけたのだった。
「そうしない?」
「はい、僕今夜は」
小林は麻美に大人しい声で答えた。
「予定もないですし」
「それじゃあね」
「今夜はですね」
「一緒に夕食を食べましょう」
「わかりました」
にこりと笑って応えた彼だった、麻美はその笑顔にも胸が高まった。そしてその日の夜からだった。
麻美は小林とプライベートでも一緒になりだした、そうして彼が総務部に戻る時に彼がプロポーズをして決まった。その話をだった。
麻美は同期の彼女達に話した、それは彼女の婚約祝いにまた同期で集まって一緒に飲みに行った時のことだ。
麻美は友人達に満面の笑顔でジョッキのビールをごくごくと飲みつつ話した。
「いや、まさか彼の方から告白してくるなんて」
「思わなかったのね」
「あんたの方から言うと思ってた」
「そうなのね」
「そうなの、彼が総務部に戻る時に」
まさにその時にというのだ。
「言おうと思ったら」
「そに前になのね」
「彼の方から言ってきた」
「一歩先に」
「言われたわ、それで言われてね」
そうしてとだ、揚げ出し豆腐も食べつつ話した。
「もう胸が爆発しそうになって」
「ときめき過ぎて」
「そうなって」
「そうしてなのね」
「返事は一つしかなかったわ」
まさにというのだ。
「はいってね」
「イエス一択ね」
「それしかなかったってことね」
「もうそれしか」
「ええ、なかったわ」
こう同期の面々に話した。
「それで決まったわ、それで後はね」
「ええ、これからはよね」
「結婚の段取りね」
「その話ね」
「まあ結婚はね」
それはというと。
「式はしても派手にしないし」
「地味婚ね」
「それでいくのね」
「それか式自体挙げないとか」
「私も彼もそういうの興味ないし」
それでというのだ。
「ウェディングとかも、もうお役所に婚姻届出して」
「それでっていうのね」
「結婚しました」
「それでいいっ
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