第二章
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長く安定してしかも高い性能で動けた、これにはサイクロプスも驚いて石油を掘ったコボルト達に話した。
「いや、石油は凄いぞ」
「そんなにか」
「そんなに凄いのか」
「石炭の機械も凄かったが」
「もっとか」
「動かす時に出る煙も少ないしな」
このこともあってというのだ。
「より凄いぞ」
「そんなにか」
「いや、そこまでとは思わなかったな」
「石油がそんなに役に立つなんてな」
「わし等も思わなかった」
「あんた達が掘ってくれたお陰だよ」
その石油をというのだ。
「石炭の時だってそうだったしな」
「ううむ、わし等は掘ってるだけだが」
「何か凄いことになってきたな」
「石炭にしろ石油にしろ」
「金や銀や宝石よりも価値がないか?」
「あっちも相変わらずの価値だけれどな」
「確かにそうしたものも価値はあるさ」
金や銀、宝石もというのだ。
「しかしな」
「石炭や石油もか」
「今じゃそういうのと同じだけ価値があるか」
「そうなんだな」
「ああ、そうだよ」
まさにというのだ。
「これがな」
「変わったな」
「ああ、じゃあ他のもな?」
「アルミとかな」
「あとわし等がよく見付けるコバルトとかな」
「ニッケルもあるな」
「そういうのも使える様になるのかね」
コボルト達はサイクロプスの言葉にこうも考えた。
「若しかすると」
「これからはな」
「ウランなんてのもあるしな」
「まあそういうのもな」
サイクロプスの科学者はコボルト達にまた答えた。
「わし等科学者や技術者に渡してくれるか」
「そうしていいかい?」
「色々掘ってるけれどな」
「そうしていくな」
「石油以外にもな」
「そうしていくな」
「それじゃあな」
コボルト達も頷いてだ、そしてだった。
実際に色々掘ったものをサイクロプスだけでなく色々な科学者や技術者に渡してみた。するとその鉱物がだ。
色々なもの、燃料なり合金なりに変わっていった。それが新たな技術を生んでそれに使われてだった。
鉱山でも使われてそこでの仕事は快適になる一方だった。瞬きする様に変わっていくこの状況にだ。
コボルト達は唸ってだ、こう言った。
「何かな」
「堀ったものがどんどん役立っていくな」
「掘ったわし等がびっくりする位に」
「どんどん変わるな」
「夢みたいな話だな」
「本当にな」
「それが燃料だの技術だのになって」
そうしてというのだ。
「生活も変わるし」
「ここでの仕事だって」
「何かこれまで何でもなかったものが急にな」
「価値が出たり」
「石炭にしろそうだったな」
「石油もな」
「コバルトだって今じゃな」
「ああ、掘ったら高く売れるしな」
そうなっていて掘っている彼等も利益を得ている。
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