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コボルトの鉱業
第一章
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                コボルトの鉱業
 コボルトは元来鉱山にいることが多く今もそこで働いている者が多い。それはこの国でも同じことだった。
 国内の多くの鉱山でコボルト達が働き鉱産資源を採掘している、そうして国に多くの富をもたらしていた。
 だが炭坑で働くコボルトの一人がふとこんなことを言いだした。
「この石炭を使って何かしないか?」
「石炭をか?」
「暖房やら料理の時に使うんじゃなくてか」
「他にもか」
「使ってみるのか」
「そうしないか?機械があるだろ」 
 最近科学、錬金術から出た技術である。魔術の一派とも考えられている。
「機械を石炭で動かしてみないか?」
「そんなの出来るのか?」
「石炭で機械を動かすのか?」
「あれからくりだろ」
「ゼンマイとかで動くものだろ」
「そのゼンマイで動かすのをな」
 まさにそれをというのだ。
「これからはな」
「石炭でか」
「動かしてみるのか」
「そうしてみるのか」
「何か凄そうだな」
「そうしてみるか」
 あるコボルトがこう言うとだ、その話をたまたま聞いていたサイクロプスの者が言ってきた。大柄で一つ目の頭がいい種族だ。その為科学にも詳しい者が多い。
 そのサイクロプスは只の鉱夫だったがその彼がコボルト達に話したのだ。
「わしの知り合いに科学者のサイクロプスがいるからな」
「だからか」
「そのサイクロプスに頼んでか」
「そうしてか」
「石炭で動く機械を造ってみるか」
 こう言ってだ、実際にそうした機械がコボルトが掘った石炭から科学者のサイクロプスの手で造られた。するとだった。
 この機械はゼンマイのものよりも遥かに長くしかも安定して動けてだ。実に素晴らしいものになった。そうして様々な素晴らしい機械が造られる様になった。
 そうした機械が鉱山でも使われる様になり鉱山での仕事もかなり楽になりこれまで以上に色々な好物がより多く採られる様になった。
 するとだ、今度はあるコボルトが堀り出した黒い燃える水を見て言った。
「この水燃えるな」
「ああ、黒くてな」
「変な水だな」
「燃えるって石炭か?」
「石炭が水になったのか?」
「そんな水なのか?」
 仲間のコボルト達も不思議に思った、そして。
 ここでだ、またコボルト達は思ったのだった。
「石炭みたいならな」
「ああ、燃えるならな」
「これも使えるか?」
「機械の燃料にな」
「石炭みたいに」
「それが出来るか?」
 こう考えた、するとだ。
 今度は科学者のサイクロプスが来て彼等に直接言ってきた。
「その黒い水もな」
「使えるかい?機械に」
「石炭みたいに」
「そう出来るかい?」
「やってみる、どうもこれは石炭よりもな」
 その黒い水を見ての言葉だ。
「燃料によ
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