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エアツェルング・フォン・ザイン
そのにじゅうなな
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れ、紅魔館に入った。

そういえば玉藻は何処行ったんだろうか。

「なぁ、一つ聞いていいか」

「はい、何でしょうか?」

「美鈴に容赦無いけど、咲夜って幾つなんだ? 」

見た目は十代後半から二十代前半だが…

「そうですね…そろそろ百…三十ですかね」

「百三十!?」

嘘だろおい!

「ええ、能力の影響で体の時間が酷く遅く流れるのです。
パチュリー様によれば、時間の遅延化は今も進んでいるそうです」

なるほど…咲夜の能力にそんな副作用があるとは…

「このまま行けば、お嬢様と同じくらい長生きするそうです」

「マジで?不死身の吸血鬼と同等?」

「はい。肉体の老化はいずれ止まるそうですから」

肉体の老化が止まる…?

それって…

「アリスとかパチュリーが使ってる術と同じなんじゃ?」

「いえ、あくまで伸びるのは寿命だけで、殺されれば死にますし食べなくても死ぬそうです」

捨虫の術、捨食の術。

前者は代謝を止め、後者は魔力で体を動かす術だ。

この二つはセットで扱われる。

しかし咲夜は老化が止まるだけで代謝はあるらしい。

老化=代謝の筈なのだが…細胞分裂とかどうなってるんだろうか…。

それにしても、130かぁ…

「どうされましたか?」

「いや、俺が130の時って何してたかなーと思ってな」

「失礼ながら、おいくつですか?」

「えーっと、たしか…二百……四十くらい…?」

「私よりも年上なんですね」

「ああ、俺は少しおかしな人生送ってから妖精になったからな」

「おかしな人生…ですか?」

「そう。
17までは普通の人間だったけど、その夏に異世界に飛ばされてな。
その異世界で二百年以上過ごした。
そして元の世界に帰ったあと、また別の世界に…この世界に来たのさ」

「元は人間だったのですか?」

「そうだよ」

と、話している内に、図書館に到着した。

フランの部屋は未だに地下室だ。

理由は面倒くさいかららしい。

「あら、来たのね、ザイン」

「パチュリーか」

「フランに会いに来たのかしら?」

「ああ。出来ればお前にも来て欲しいがな」

「何かあったの?」

「以前フランから貰った羽の使い道を少しな」

「貴方とフランで決めなさい」

「いや、使い方を知らんのだが」

「あれは高純度魔力結晶よ。魔法の触媒なり、食べて力をつけるなり好きになさい」

「食えるのか?」

「食べたのでしょう?貴方から僅かにフランの力を感じるわ」

そういえば、文が来たときに一欠片飲み込んだな…

「あー…あれは事故みたいな物でな」

「そう。使い方
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