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エアツェルング・フォン・ザイン
そのじゅうご
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、ねぇだろ…

「うあぁぁぁぁぁぁぁ?」

深紅の槍を構えて突貫してくるレミリア…

「星騎士の忠誠剣!」

瞬時に生成した大剣で槍を受ける。

「そんなに彼女が大事だったかね?」

くっそ!これがグングニル…!北欧の主神の槍を模したレミリアの切り札…!

重い!重すぎる!キリトと同等くらいあるんじゃないのか!?

「殺す!お前だけは殺す!殺してやる!」

レミリアの目は怒りと悲しみに染まっていた。

その目に歓喜は無い。

やはり、彼女は愛する妹と共に居たいが為、この館に居続けたのだ。

「ぬるいな」

星騎士の忠誠剣を振り抜きレミリアを吹き飛ばす。

「怒りで攻撃が単調だ…」

だから辛うじて防げた。

更に煽ろうとした時…

「賢者の意志!」

見るとパチュリーの上に十数個の光る石が生成されていた。

その石は俺を取り囲み…

「マズイ!」

全ての石から魔法が放たれた。

威力からして多分切り札級、それも戦闘用だろう…

「剛気功?」

自らの体を鋼鉄よりも硬いと世界に認識させ、全ての攻撃を耐える。

「くっそ…キツイなコレ…」

集中力を欠いたら一瞬で消し炭だな、文字通り跡形もなく吹っ飛ぶだろう。

何秒経ったかはわからない、しかし突然攻撃が止んだ。

恐らくパチュリーの魔力が切れたのだろう。

小悪魔に肩を借りている…

「どうしたその程度か七曜の魔法使い?
その程度で私に勝とうとは笑わせてくれる」

嘘だ、こっちももう余裕が無い。

「貴方は殺すわ…私の友人の…大切な妹を奪ったのだから…」

ぶっちゃけるぞ。これ収集着くのか?

まぁ、なんとかなるだろ。

いや、なんとかしないといけないのか。

「フラン…お前は姉だけじゃない…その友人にも好かれている…よかったな…」

『うん…!』

「そろそろフィナーレと行こうか…」

手に、妖力を集める。

大地から…林から…

周りの環境から少しずつ借りていく…

やがて莫大な力が集まった。

それをそらに浮かべ…

「光符…『ヘヴンリィ・スパーク』!」

力が爆ぜた。

「きゃぁ!」

「うわっ!」

光符ヘヴンリィ・スパーク、単純な目眩ましだ。

「ぐ…目…が…!」

俺はレミリアに近づく。

「レミリア・スカーレット」

「なんだ…」

「貴様の妹を返してやろう」

「貴様!ふざけるのも大概にしろ!」

「ふざけちゃいねぇよ…」

ポケットからクリスタルを取り出す。

さっき、フランの部屋で一度使った物を…

「コリドー!オープン!」

目の前に光の幕が現れる…

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