そのじゅうご
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室を後にした。
姉と妹。
記憶を失い騎士となり、別の世界へ放り出されてしまった姉。
姉の帰りを、星の最も高い場所で待ち続けた妹。
あの二人は今、どこで何をしているのだろうか…
ガチャリ…数時間前、二人から逃げる為に通った大扉を開ける。
顔には骸骨のマスクをしている。
「ふむ、誰も居ないな」
俺はヴワル図書館の中央を堂々と横切ってエントランスホールへ向かう。
エントランスホールに行くとレミリア、咲夜、パチュリー、小悪魔がいた。
さらに霊夢、魔理沙もいる。
おいおい、美鈴は外に放置かよ…
まぁいい、レミリアが居れば事は済む。
「やぁやぁ!紅魔館の皆々様及びに今異変を解決した勇者よ!」
芝居がかった口調で言う。
「何者!?」
「まだ居たのか!?」
どうやら自機組は俺を紅魔館の住人と思ったようだ。
「ああ、博麗の巫女、及びに魔法使い殿、俺はここの住人ではないのだよ」
「本当かよ…レミリア?」
「ええ、あんな奴知らないわ」
だろうね…でも…
「そこの七曜の魔法使いは知ってるだろう?俺だよ俺…(スニーキング…)」
小声でスニーキングを発動する。
「あ、あなたは!?」
「ああ、さっきお前さんに見破られた魔法使いさ。いやー隠蔽の魔術を使ったせいでバレるとは皮肉が効いてるとはおもわんかね?」
「あなた…生きてたのね…」
うん、生きてますよ。
「生きてる?はっはっは!面白い事を言うじゃないか…
俺が死んだとでも思ったのかね?」
そこでレミリアが気付いたようだ…
「貴方まさか!」
「うーん?何の事かね?ああ、あの少女の事か?」
「フランに何をしたぁ!」
お、怒ってるって事はそういう事か?
まぁでももう少し付き合ってくれ。
「ふむ、あの少女は『フラン』と言うのかね?」
俺はポケットに手を突っ込み…
「彼女の形見だ」
フランに借りたリボンを見せた。
「…ま……きさま…貴様ァァァァァ!」
レミリアのプレッシャーが跳ね上がった。
「お、おい、無茶だぜレミリア、お前は…!」
「そうよ、貴方は満身創痍なのよ」
「うるさいうるさいうるさい!あいつだけは…あいつだけは殺す!」
自機組に止められるレミリアだがそれを振り切って立ち上がる。
「私の…私の愛するフランをぉ…よくも…よくもぉぉぉぉぉ!」
『お姉様…』
耳につけたインカムからフランの声が聞こえる。
「フラン、お前は愛されている…恨まれてなんかいなんだ…」
妹を憎む姉が、数百年も同じ家に住む訳
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