十 操演の幕開け
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り返った。
途端、鳥の羽ばたく音に、ハッ、と空を振り仰ぐ。
「やっと…二人きりになれたな、うん」
頭上から落ちてきた影。
自分を強く睨み据えるナルに、デイダラは不敵な笑みを浮かべてみせた。
圧倒的な人形の数の差。
だが、チヨが気を抜いてはいけない相手だとは、サソリとて理解していた。
だから、上手く誘導し、チヨと彼女が操る【白秘技・十機近松の集】の十体の傀儡人形を引き離す。
そして隙をついて、チヨに向かってサソリは傀儡人形を殺到させた。
「しま…ッ!!」
目の前の傀儡に気を取られていたチヨは、頭上から迫り来る人形に身を強張らせる。
慌てて白秘技の人形を呼び戻すが、それより速く、サソリは傀儡を操った。
「おせぇよ…────ソォラァ!!」
刹那、サソリは背後から迫る傀儡に気づき、反射的に反応した。
チヨの白秘技の一体かと視線を奔らせたサソリは、身を翻し様に、眼を見開く。
回避しつつも思いも寄らない人形の姿に、彼は眉を顰めた。
(…どういうことだ…?)
今、自分に攻撃してきたのは、サソリの傀儡【赤秘技・百機の操演】。
その百体の内の、一体だった。
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