十 操演の幕開け
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、いのは人知れず、だが着実に、傀儡人形の数を減らしていく。
サソリが操る数多の傀儡人形。
それらを前に、彼女の脳裏には、先ほどサソリがなにげなく口にした人物の名が強く反響していた。
(大蛇丸…)
サスケくんとサクラに近づく為には、大蛇丸の情報を得る必要がある。
やっと見つけた手がかりを、みすみす見逃すわけにはいかない。
(────絶対聞き出してみせる…ッ!)
大蛇丸に関する情報をサソリから得る。
サスケとサクラ────二人の情報を手に入れる為に。
「待てってばよ!!」
我愛羅を囮に、ナルを誘き寄せる事に成功したデイダラは背後を振り返った。
確実に自分の後ろを追い駆けている九尾の人柱力に、満足気に頷く。
同時に、サソリがいるであろう洞窟から爆発音が聞こえる。
遠目でその白煙を認めたデイダラは肩を竦めて、心の中でサソリに謝罪した。
(悪いな…サソリの旦那)
あの暴れっぷりだと、おそらく自分を追い駆ける為に、さっさと片付けようとしているに違いないサソリを思い浮かべ、デイダラは苦笑する。
だが、こんな機会なかなか無い。
サソリに譲る気など更々無いデイダラは、ちらりと横目でカカシのほうを見やった。
「それにしても…やっぱり邪魔だな」
九尾の人柱力を捕まえるには、コピー忍者は邪魔なだけだ。
先にカカシを始末しようと考えるデイダラは知らない。
『木ノ葉の白い牙』の息子であるカカシも、サソリのターゲットである事を。
爆死なんてさせたら、後でサソリからどれだけ苦情を言われるかなどとはそ知らず、デイダラは起爆粘土を練った。
ナルとカカシを引き離す為に、蜘蛛型の粘土を鳥から落とす。
直後、真下から聞こえてきた爆発音。
下を覗き込んだデイダラは口許に苦笑を湛えた。
「流石にコピー忍者相手には起爆粘土一つじゃお粗末だったな、うん」
無事なカカシの姿に肩を竦め、今度は多数の蜘蛛型粘土を墜落させる。
助走をつけての突破を防ぎ、対象に張り付いて爆発するタイプの起爆粘土。
後ろへ下がる際は一定距離を保ち、たとえ振り切っても、ジャンプして対象に追いつく。
カカシに上手く蜘蛛が張り付いて爆発したのを見届けて、デイダラは旋回した。
「カカシ先生…?」
後ろから聞こえる爆発音。
追い駆けているはずのカカシの身に何か起こったのか。
どうしたのかと、ナルは背後を振
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