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相談役毒蛙の日常
三十日目
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ンにギッタンギッタンにされちまえ!」

「おまっ!?冗談が過ぎるぞ慧奈!
この前本当に追われたんだからな!」

俺達は未だに学校の敷地内。

他の生徒達の目が多くある。

急いで振りほどこうとしたのだが…

「やーん!灯俊君って私とは遊びだったのー!?」

「テメェ…!」

この女に少しでも俺に対する好意が伺えたなら、まぁ、許そう。

だが、コイツは単に俺をからかって遊んでいるだけ。

「はっはー!そんな訳ないじゃないかー!
我が愛しの慧奈よー!」

なら、好意には好意を、悪意には悪意を返すべきだろう?

後ろから抱きつく…振りをして慧奈の手を捩り上げる。

「いだいいだいいだい!?」

「ごめんなさいは?」

「ごめんなさい痛い!やめて!」

「もうしませんは?」

「もうやんないから!本当折れるマジやめろクソ蛙!」

パッと離してやると、直ぐ様俺から距離を取った。

無意識だろうか、ALOで錫杖を構える時の姿勢を取っていた。

「アンタねぇ…」

「いやはやー!急に抱きついてすまなかったなー!
君がそんなに照れるなんてー!」

どうだ…! 今回は俺の勝ちだ!

刹那、嫌な予感がして上体を反らす。

シュッパァン!と目の前を何かが高速で横切った。

飛んできた方向は…

「テメェ…!なに女侍らせてんだ…!」

うげぇ…

「ど、どうされました野球部の方?」

「君、灯俊と言ったか?」

「はい」

「俺達は、君を敵と認める!」

なんかヤベェよこれぇ!?

「野郎共!」

「葵!慧奈!」

「追えぇぇぇぇぇぇぇぇっ?」

「逃げるぞ!」

野球部が追ってくるのを、全力疾走で逃げる。

くそぉ…こっちは荷物があるって言うのに…!

校門までもう少し…逃げきれるか…?

「灯俊!前!」

葵の声に、前を見ると、学校正面の信号機が青だった。

「うまく行くか…?」

後方から来る鬼に捕まったら何をされるかわかった物ではない。

どうにか校門を抜けると、信号機が点滅していた。

「あーもう!なんで私も走らないといけないのよ!」

「お前が着いてきたんだろうが!」

「あんたが呼ぶからでしょ!?」

俺達が横断歩道の真ん中辺りを走っている時、信号機が赤になった。

道路の対岸に着いた後、待って貰っていたドライバーに一礼し、学校側を見る。

野球部の連中が爆笑しながら校内に戻って行く所だった。

「嵌められた…!」

ぜぃぜぃと呼吸しながら、野球部の思惑に乗ってしまった事に腹が立った。

「どういう…事だ……灯俊…」

「よう…するに…アイツ等…は…。

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