第八話
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昼食を取り終え、自分達の武器などの準備を終えたカイム達は旧校舎の中にいた。
「さて、二回目の旧校舎探索だ。張り切っていこうや。」
「カイム何だか機嫌良くない?僕こういう雰囲気ある場所苦手なんだけどもしかして好きだったり?」
「人を陰気みたいに言うんじゃないよ。本格的なダンジョンは久しぶりだから若干楽しみなのは否定はせんがな。」
「一応学院の施設なんだけどな……。」
「とはいえ内部があれだ。ダンジョンと言うのもあながち間違ってはいまい。」
まだ入ったばかりのエントランス部分で魔獣などがいない事が分かっている為か四人は談話しながら地下へ続く扉に向かった。そして扉を開き中に入った四人は目を見開いた。
「これは……。」
「せ、石像の魔獣はいないけど……。」
「…………。」
「奴と戦った時より部屋が縮んでるな。しかも模様替えまでしていやがる。」
そう、部屋のサイズが小さくなり部屋の奥には見覚えの無い扉が出現していたのだ。ここにいる四人がどう記憶を引きずり出そうとあんな物はなかった。少しの間考えた後、このままでは埒があかないとなってまずは扉の向こうを確認することになった。そして扉を開け中に入ると……
「ほお。」
「…………。」
「驚いたな……。」
「ってココ、完全に別の場所じゃない!?」
やはりというべきかこちらも完全に変化していた。以前オリエンテーリングで通ったときよりも複雑になっており辺りをうろつく魔獣も心なしか前より強くなっているようだ。この事実に驚いた後消沈しているエリオットと少し楽しそうにしているカイムを尻目にガイウスがリィンに尋ねた。
「どうする、リィン?」
「―――学院長の依頼は旧校舎地下の異変の確認だ。こんな状況になっている以上は……。」
「手ぶらで帰るわけにはいかん。だろ、リィン?」
「ああ、いける所まで行こう。本当に危なくなったら引き返せばいいし、少し悔しいがカイムに道を開いて貰おう。」
「ま、本当にやばかったら勿論そうするさ。だがまあ……。」
そう言葉を止めてカイムは腰の後ろ側、制服で隠れている部分に手を入れた。そして取り出したのは一丁の拳銃だった。
「それは……。」
「ど、導力銃?」
「そんなもの取り出してどうしたんだ?」
「ん?いやなに、エリオットはまだ実戦慣れしてないだろ?そしておあつらえ向きに前衛は俺がいなくても二人いるんだ。だからなるべく安全に、しかしちゃんと緊張感を持って後衛の仕事が出来るように今回は後ろに下がろうと思ってな。」
「ええ!?で、でもその分リィンとガイウスが危険に……。」
「それをフォローするのが後衛さ。なにここの敵は確か
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