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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第657話】
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たりしている。
ヒルト自身も満更ではなく、慕ってくれるのが純粋に嬉しかったりする。
それはさておき危機感を抱いた二人は早速――。
「ほ、本音、私も……一緒にいく、から」
「あー、せっかくだから私も一緒しようかしら? ヒルトくん、良いわよね?」
そんな二人の言葉に、ヒルトは――。
「ん〜。 寮の飾り付けだけだったら俺とのほほんさんだけで良くないですか? それとも、二人ともついでに何か買うものがあったりします?」
ヒルトのそんな言葉に、二人は力強く頷く。
「う、うんうん。 見たいもの、あるし……欲しいもの、ある……」
「そうそう! 世は女尊男卑、ヒルトくんには荷物持ちしてほしいのよ!」
無論楯無にそんなつもりはない、女尊男卑とはいえ好きな男性にそんなことはさせたいとは思わない。
とはいえ、ヒルトは根っこが優しいから持つというだろう……。
「んじゃ、四人で――っと、虚さんは買い出しどうします?」
「え? ……せっかくだけど、遠慮するわ。 整備科の備品チェックや足りないものの補充とかしないといけないから」
ずれた眼鏡を戻すと、楯無のティーカップに紅茶を注いだ虚。
「一夏――は確かクラブに貸し出し中か」
一夏は今吹奏楽部に貸し出されている。
ヒルトは以前テニス部で格差をつけられたため、剣道部以降から貸し出しは行われていない。
というより、好きな人には可能な限り傍にいてほしいという楯無の我が儘なのだが――。
「……てかもう十二月に入るんだな。 毎月毎月襲撃だの何だのあったから、今年最後ぐらいは何も無ければって思うな、これが」
そんなヒルトの呟きは、勿論裏切られる。
運命というのはある意味外れることのないレールの上を歩く様なものだ。
各人違う行動を起こしても、運命が定めた因果率に狂いがない限り、修正されてしまう。
軽くヒルトは頭を振る――と、楯無は扇子を広げて告げた。
「それはさておき、明日、早速買い出しに行きましょう! 思い立ったが吉日ってね♪」
軽くウインクした楯無――開いた扇子には、『日曜日』と書かれていて、相変わらず何処からそんなに違う扇子を取り出すのかがヒルトにはわからなかった。
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