暁 〜小説投稿サイト〜
ランス END 〜繰り返しの第二次魔人戦争〜
第一部 GI歴末からLP歴の終わりまで
第00話 光の神の気まぐれ
[3/4]

[1] [9] 最後 最初 [2]次話
成は、生き残り将来性のある者を選びます。
  現在レベルが同じであれば、才能限界値が高いと思われる者を優先して下さい。
  技能についても今は未熟でもセンスのある者がいれば同じように」
 
 半月後――

 ローゼスグラードの第三軍を消滅させたのは、人間破壊爆弾というものらしい。
 ゼス王立博物館に封印されていたものが、魔軍に奪われヘルマンで使用された。
 偶然の産物で出来たものらしく、魔軍が複製できなかったのは幸いだ。

 お陰で連日の爆撃を浴びながらもゴーラクは半月ほど持った。
 その間に第五軍と上杉軍の将軍たちを撤退させることができた。十分な成果だ。
 今やゴーラクは魔軍に完全包囲されている。死の覚悟はできている。

 ただ、自分に少しでも才能があれば違ったのだろうか……。
 この期に及んで、そんなことを考えてしまった。

 「才能限界が、技能レベルがあれば、まだ戦えただろうか」

 「そーのーねーがーいー、かーなーえーよーう」

 他には誰もいないはず部屋に重々しい声が響く。
 突然、周囲がまぶしく光った。
 見ると、その光源を背にした、なんだか変なシルエットがある。

 「な、何者だ!」

 「我が名はG.O.D.なり。光の神である!」
 
 目がちかちかして、まともに見ることができない。

 「いきなり……神様が何用ですか?」

 この世界を運営する神の存在は疑いようがない。
 しかし神は人間という種を贔屓しているわけではないのだ。
 AL教の崇める女神ALICEでさえ、この惨事に奇跡の一つも起こしていない。

 「貴様のその願いを叶えよう。我の像を守った褒美だ」

 あ、思い出した。変なシルエットに見覚えがある。
 魔物に殺されようしていた神官が盾にした黄金像だ。

 「あの神官は、我を模した像を盾にしたが、貴様は我を守った」

 いや、咄嗟に飛び出したのは神官を守るためだったのだが……それは言わないでおこう。

 「それなら魔軍を、魔人を、魔王を滅ぼして下さい!」

 「それはできん」

 「光の神は、魔王より弱いんですか?」

 「我は一級神ぞ。魔王なんぞよりも強いし、偉いのだ」

 「だったら!」

 「駄目だ。怒られる」

 「誰にですか!?」

 「ごほっん、世界には理がある。それを運営たる神が乱すわけにはいかん」

 「けど、今さら力を貰っても、どうしようもない!」

 「分かっておる。ならばこそ何時に再び人生をやり直すチャンスを与えよう」

 「どういうことですか?」

 「才能と加護を与える。もう一度、歴史に抗うが良い。忘れるな道を無数にあることを」

 そして僕は大きな光に包まれて意識を失
[1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ