全ては私の掌の上だ
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本来の10分の1の破壊力も出てはいないというのに……」
今の出力で10分の1
桐原は自身の身を為す術もなく蹂躙した藍染のことが恐くて仕方がなかった。
だがそれよりも何故……
何故…?
一体いつ……?
「あぁ…あぁ…な…何故っ…?」
先程藍染は鏡花水月を解除していたはずなのに…?
「鏡花水月が今なお発動していることに驚きが隠せない表情だね、桐原君?」
「ならば今度は此方から問おう。……一体いつから──
鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?」
『…ッ!?』
闘技場全体が再び驚愕に包まれる。
一体いつ
どのタイミングで
全く分からなかった。
気付けば自分達は鏡花水月の術中下にあったのだ。
そして理解した。
これこそが藍染惣右介
『鏡花水月』の真の能力なのだと
何という規格外
何という魔力
何という技巧
正に前代未聞にして超越者と呼ぶに相応しい抜刀者だ。
「どうやらここまでのようだね」
「──最後に覚えておくといい」
藍染は鞘から緩慢な動きで固有霊装を抜きだし──
「目に見える裏切りなどたかが知れている。本当に恐ろしいのは目に見えぬ裏切りだよ、桐原くん」
「さようなら。君は実に素晴らしい道化だった」
──天へと掲げ、地を這う桐原静矢へと無情にも振り下ろした。
『しょ…勝者、藍染惣右介』
今此処に日本で2人目の学生のAランク騎士が誕生した。
その名を藍染惣右介
彼の抜刀者が有する固有霊装の名は『鏡花水月』
その固有霊装が有する真の能力は『完全催眠』
その者の真偽は誰にも分からない。
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