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駄目親父としっかり娘の珍道中
第83話 無邪気な子供は時々残酷な事を楽しむ事もある その3
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さそうネ」
「何かムカつく。お前・・・・・・すっごいムカつく!!!」

 怒号を張り上げながらなのはが拳を振り被って神楽に向けて放ってきた。神楽もそれに応じる構えを見せ、互いに拳を放ちあう。
 
「うえぇ、あの神楽ちゃんと至近距離で殴り合うなんて―――」
「以前のあいつじゃ考えられない光景だな」

 銀時と新八が互いにそう言い合っていた。仮にも宇宙最強の戦闘民族夜兎族の神楽と五分に近い接戦をするのは不可能に近い。
 しかし、それをやり抜いている今のなのはは明らかに脅威と言えた。

「リーダー、下がれ!」

 何処からともなく桂の声が響き、神楽はそれに応じてなのはから一旦距離を置いた。
 突然殴り相手が居なくなった為にその場に立ち尽くしたなのはを頭上から桂が狙っていた。

「頭上ががら空きだぞ!」

 そう言って、懐から数個の小型爆弾を投下し、遠くの場所に転がり落ちる。
 桂の声が聞こえた時には既に、爆弾が足元に転がっており、しかもリミットが切れて一瞬の閃光が周囲に起こった。
 その後に訪れた爆音と衝撃。毎度おなじみ爆弾テロご用達のテクニックと言えた。

「ちょ、ちょっとやり過ぎなんじゃ―――」
「だな・・・ヅラのあれはやり過ぎだろう」
「むぅ、流石に調子に乗り過ぎた。だが、案ずるな。ちゃんと火薬の量は調節してある。最悪ドリフヘアーになる位で済むだろう」
「何言ってるアルか! ヒロインにそれは致命傷アル! おめぇ、もうちっとヒロインの扱い方を考え―――」

 刹那だった。
 爆煙の中から数発の閃光が放たれた。
 局員を瞬殺したあの恐るべき閃光だと思われる。
 その閃光が四人全員に命中し―――

「あっちぃぃぃぃ!」

 新八の眼鏡が黒焦げになってしまった。

「し、新八ぃぃぃぃ!」

 そう言う神楽はと言えば閃光を受けた箇所が少し焦げた程度でしかなく、桂も同様の被害しか受けていなかった。

「嫌、新八こっち! 神楽ちゃん、ボケるんならタイミング考えて! 今そんな状況じゃないから!」
「うっさいネ! 何時いかなる時であろうとボケを挟むのは銀魂クオリティネ! それくらい察しろよ眼鏡掛け機が!」
「超ムカつくんですけどこの娘ぉぉ! って・・・銀さん?」

 ふと、終始無言の銀時に三人の視線が集まった。
 その銀時と言えば、咄嗟に閃光を腕で防いだようだ。だが、その防いだ腕には傷はおろか焦げ目一つついてはいない。

「今のは何だ? ただの目くらましか?」
「いや、それにしては僕らちゃんとダメージ受けてますし、銀さんだけ何で無傷なんですか?」
「えっと・・・毎日カルシウム取ってるから?」
「んな訳ねぇだろ」

 さらりと流す。今はそんな事言ってる場合じゃない。
 黒煙
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