異伝〜終焉に諍う英雄達の来訪〜第4話
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〜遊撃士協会・クロスベル支部〜
「――――以上が私達がこちらの世界に迷い込んだ”事情”ですわ。」
「「「………………………」」」
ミュゼが全ての説明を終えるとミシェル達はそれぞれ厳しい表情を浮かべて黙り込み
「………参ったわね…………絶対に未然に防ぐべき大事件がいくつもあるけど、どう考えても遊撃士協会(アタシ達)や七耀教会だけじゃ、未然に防ぐ事ができないわね……」
「そうね……帝都での夏至祭までに起こった大事件に関しては実際の被害は大した事なかったみたいだし、一応解決はしているみたいだから、そちらに関してはリィン君達に任せても構わないとは思うんだけど………」
「………問題は夏至祭でのバルヘイム宮で起こったユーゲント皇帝への銃撃事件で、その事件によってエレボニア帝国とカルバード共和国―――いや、メンフィル・クロスベル連合軍との戦争勃発、そして”鉄血宰相”達の目的――――”巨イナル黄昏”とやらを利用して1200年前からエレボニア帝国内で存在した”至宝”によって生まれた”呪い”を完成させる事、そしてオリヴァルト皇子達が乗ったカレイジャスが爆破される事だね………」
我に返ったミシェルは疲れた表情で大きな溜息を吐き、エオリアは複雑そうな表情で呟き、リンは真剣な表情で考え込みながら呟いた。
「………せめて、こちらの世界のわたし達もそうですがリィン教官もわたし達の世界のリィン教官のようになって欲しくないんです………それに………ミリアムさんも………」
「アルティナさん………」
「アルティナの言う通りだ………例え世界が違えど、こちらの世界の僕達を……教官達やオリヴァルト殿下達が今の僕達の世界のようになって欲しくない気持ちは僕達も同じだ。」
「そうね……あたし達もこの世界のあたし達が今のあたし達にならないように、何とかする事が絶対あるはずよ……!」
辛そうな表情で呟いたアルティナの様子をミュゼは心配そうな表情で見つめ、クルトとユウナは決意の表情を浮かべた。
「う、う〜ん……決意を改めている所に水を差すようで悪いけど正直他の人物達の件はともかく、こっちの世界の灰色の騎士の坊やの事はあまり心配する必要はないと思うわよ?」
「へ……ど、どうしてですか?」
ミシェルから意外な指摘を受けたユウナは困惑の表情で訊ねた。
「……それは灰色の騎士の坊やの8人の婚約者の内、何人かがとんでもない存在――――異世界に存在している異種族の中でもトップクラスの存在だからよ。」
「教官の婚約者達の何人かがとんでもない存在って、一体その人達はどんな存在なんですか?」
「まあ、簡単に説明すると精霊の女王に竜族の姫君、後は魔王と女神よ。」
ミシェルの答えを聞いて新たなる質問を
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