"訣別"と"ヒルルクの桜"
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ルフィはそんなチョッパーの葛藤や戸惑いの声の全てを容易にぶち破る。
そんなことは関係ない。
チョッパーの心の底に眠る心からの願いをチョッパー本人の口から吐き出させようとルフィは簡潔に大声を上げた。
今此処でチョッパーの心の中の天秤は傾いたのだ。
自分に素直になったチョッパーはその後瞬く間に出発の準備を始めた。
そりを力強く引き、時間が惜しいとばかりにルフィ達をなりふり構わずに押し込む。
アキトもナミとウソップの2人に背中を押され、頭からそりの中へと突っ込んだ。
何とも無様な姿である。
能力の反動が余りにも大きすぎた。
本格的にこの問題点を改善しなければならないだろう。
背後を振り返れば包丁を何本も投げ飛ばし、まるでモンスターの様に鬼気迫る表情で此方へと迫るDr.くれはの姿が見えた。
怒涛の急展開にルフィ達は訳も分からないままチョッパーが引くそりに乗り込み、宙を駆けた。
その日ドラム王国の国民達は見た。
─ ドラムロッキーの山頂に咲き乱れる満天の桜を ─
─ それはとあるヤブ医者と呼ばれた男が生涯をかけて創り出した努力の結晶 ─
─ それが今此処で彼の医者と共に連れ添ったトナカイの旅路を祝うべく空へと打ち上げられた ─
─ 万感の思いが込められ、創り出されたその結晶は今此処にドラム王国全土を震撼させたのだ ─
─ 後のドラム王国ではこの幻想的な現象を"ヒルルクの桜"と語り継がれることになる ─
彼の医者が心から愛したトナカイであるチョッパーは涙を禁じ得ない。
ドクターの研究は完成していた。
30年もの年月をかけて創り出した努力の結晶
何と幻想的な光景であろうか。
幻想などではなかった。
嘘ではなかった。
ドクター
ドクトリーヌ……
チョッパーはドラム王国の上空の幻想的な光景に涙し、遠吠えを上げた。
こうしてルフィ達に新たな仲間が加わり、船の舵を大きく切る。
次なる目的地はビビの故郷である『砂の王国・アラバスタ王国』
To be continued...
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