第十二幕その八
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実際に日笠さんのお家に向かってお家の前に到着するとチャイムを鳴らしました、そして日笠さんにお土産を全部渡しますと。尚先生は自分が持てる荷物は全部持てるだけ持って皆に負担はかけまいとしました。
日笠さんは満面の笑顔になってです、先生にお礼を言いました。
「どれも味わってずっと大事にさせてもらいます」
「そうしてくれるんですね」
「はい」
その笑顔でのお返事でした。
「絶対に」
「それは何よりです」
「先生からのプレゼントですから」
「いえ、それは」
「プレゼントだよね、先生」
皆はお土産と言おうとした先生にすかさず言いました。
「そうだよね」
「違うの?」
「お土産じゃないよね」
「プレゼントだよね」
「あれっ、それは」
正直な先生はお土産と言おうとします、ですが周りの皆が許しません。
「プレゼントだよね」
「違うって言わないでね」
「お土産じゃないから」
「そこはしっかりね」
「認めてね」
「じゃあ」
「皆何をお話してるのかわかりませんが」
日笠さんはまだ動物の言葉を完全に理解してはいません、それが出来ているのは先生以外にはトミーと王子だけです。
「ですがプレゼントですね」
「そうなるでしょうか」
動物の皆に言われてこう返した先生でした。
「それでは」
「有り難うございます、本当に」
「いえ、お礼は」
「本当に心からです」
感謝しているというのです。
「どのお土産も美味しそうですし」
「お菓子も蘇もですね」
「本当にどれも」
日笠さんは笑顔のまま言います。
「素敵ですね」
「そう言って頂けますと僕も」
「嬉しいですか」
「はい、ではまた何処かに行くことがあれば」
先生にとってはよくあることです。
「またです」
「こうしてですか」
「贈らせて頂きます」
「ではその時を」
「楽しみにですか」
「させて頂きます、そして私も」
日笠さんにしてもというのです。
「是非です」
「出張や旅行の時はですか」
「先生にプレゼントをさせて頂きます」
「有り難いですね」
「お誕生日にも」
日笠さんから言ってきました。
「そうさせて頂きます」
「僕の誕生日にですか」
「そうです」
まさにその日にというのです。
「そうさせて頂きます」
「そうですか、では」
「はい、その時は」
「宜しくお願いします」
「それでなのですが」
また日笠さんから言ってきました。
「申し訳ないですが今から兄夫婦のところに呼ばれていまして」
「そうなのですか」
「プレゼントを頂きましたが」
先生に申し訳なさそうというか残念そうにお話します。
「これで、です」
「今日はですね」
「お別れになりますね」
「そうですか、では」
「はい、また
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