第十二幕その九
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「違ったね」
「また別だよ」
「そうだよね」
「僕達と穴熊君は似ているけれど」
狸達と、です。
「種類は別なんだ」
「穴熊君達は穴熊君達だね」
「そうだよ」
「本当にそっくりな位似てるけれどね」
「また違うんだよね、仲もいいけれど」
「同居してることも多いんだったね」
トトは狸と穴熊のこのこともお話しました。
「そうだったね」
「うん、そうだよ」
「同じ穴のっていうね」
「僕達は穴を掘れないんだ」
狸達はです、犬は出来ますが同じイヌ科でも出来ることと出来ないことがどうしてもあるのです。
「だから穴熊君達の堀った穴に住むんだ」
「そうして同居するんだったね」
「そうだよ」
実際にというのです。
「同居してて本当に仲もいいんだ」
「それは何よりだね」
「そして穴熊君達も化けられるんだ」
日本の彼等はというのです。
「人間にもね」
「余計に一緒だね」
「そうだよね」
「それで盆踊りもだね」
「楽しむよ」
そちらもというのです。
「皆でね」
「そうしてね」
「そういうことでね」
こうしたことをお話してでした。そのうえで。
盆踊りがはじまると実際にでした、狐や狸達は人間に化けたり二本足で立ってそうしてなのでした。
踊ります、ドロシーは太鼓がある台を囲んでの皆の踊りを見てトトにこんなことを言いました。
「面白い踊りね」
「うん、アメリカやオズの国の踊りとはまた違う」
「輪になって踊る」
「それぞれがね」
「本当に面白い踊りね」
「色々な踊りがあるんです」
恵梨香ガドロシー達にその盆踊りのことをお話しました。
「踊りにも」
「そうなのね」
「今は佐渡おけさですね」
「その曲なの」
「さっきは河内音頭で」
それでというのです。
「今はその曲です」
「ははは、どの踊りも楽しいな」
「全くだ」
ナマハゲ達が恵梨香の後ろで笑って言ってきました。
「わし等も踊るか」
「後でな」
「あっ、貴方達も踊るのね」
「そうするぞ」
「後でな」
こう恵梨香に答えるのでした。
「今は見ているがな」
「皆と一緒にそうするぞ」
「僕達も踊ろうか」
「いいね、踊ろう」
ニホンザル達も乗り気で言っています。
「楽しもうね」
「お祭りだしね」
「こうしたお祭りがあるのなら」
ペンギンはしみじみとして言いました。
「ずっとここに住みたいね」
「そうだね」
「山に入ってよかったね」
「いや、楽しい生活になりそうだね」
「ここでの生活は」
「この山で皆とも遊べるし」
「よかったわ、そう言ってくれて」
ドロシーは鳥さん達の言葉ににこりと笑って応えました。
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